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毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の症状・原因・治療について

公開日: : 最終更新日:2015/12/01 皮膚


毛孔性苔癬(毛孔性角化症) は皮膚病のひとつで、小児期や思春期に起こりやすい病気として知られています。
この病気がどういったものなのか、くわしく見ていきましょう。

毛孔性苔癬(毛孔性角化症) とは

二の腕や大腿伸側の毛穴に、角化性丘疹が生じる皮膚病を毛孔性苔癬あるいは毛孔性角化症と言います。

苔癬というのはある範囲内に苔のように丘疹が集中していることを言います。

毛孔性苔癬の場合は毛穴にこの苔癬が生じているため、この名で呼ばれています。

肌がざらざらとした状態、あるいはぶつぶつが生じた状態となり、いわゆる「鮫肌」という症状が見られます。

毛孔性苔癬は毛穴まわりの角質層が厚みを増し、角栓と呼ばれる古い角質が毛穴をふさいでしまうことから起こると言われています。

また、角栓だけでなく毛穴のなかに毛が詰まってしまう場合もあり、そうすると黒っぽいぶつぶつが生じることもあります。

皮脂が詰まって生じるニキビとはちがって、硬い角栓によって生じる症状なので、一般的なスキンケアなどでは通常は治りません。

思春期の女子に多く見られる症状ですが、成長するにつれて消失していくことも珍しくありません。

毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の症状

毛穴付近に小さな硬い角化性丘疹が生じるのが、毛孔性苔癬の症状です。

手で触れるとざらざらとした質感を感じるのが、毛孔性苔癬の特徴とされています。

二の腕や大腿に見られることが多いですが、臀部や耳前部、背部、肩などに生じることもあります。

臀部は日頃から刺激を受けやすい場所なので、毛孔性苔癬だけでなく色素沈着やニキビなどの症状と混在していることもあります。

治療はできる場所ですが、術後のケアが困難と言われています。

背中は二の腕に次いで症状があらわれやすい場所で、ニキビがよくできる場所でもあるのでニキビと勘違いされることも珍しくありません。

自分で見ることのできない場所であること、広い範囲にわたって症状が出やすいと言われています。

太ももの内側も比較的症状があらわれやすい場所です。

この部位はむだ毛ケアなどで皮膚にダメージを与えやすい場所でもあるため、毛孔性苔癬かどうか判断がむずかしい場合があります。

そのため、処理をする場合にはできるだけダメージを与えない工夫が必要となります。

毛穴が詰まるような感じで直径2~3mmの突起のような丘疹で、赤みがかっていることもあり、よく観察すると穴の中央にうぶ毛が見えることもあります。

毛孔性苔癬は複数が集中して一カ所にあらわれることもありますが、散らばった状態にあらわれる場合もあります。

丘疹はほかと区別がつかない肌色の場合もありあすが、淡紅色や褐色調になることもあります。

融合することはなく、痛みやかゆみといった自覚症状は特にありません。

ただし、人によってはわずかな痛みを感じる場合もあります。

小児期に発症することが多く、思春期で目立つようになります。

毛孔性苔癬は発症しやすい皮膚病のひとつなので、小学校高学年のおよそ20%がかかっているとも言われています。

思春期を過ぎると、その多くはなくなり、肌の状態は改善されることがほとんどです。

しかし、人によっては大人になっても症状が消失しないこともあり、30代以降で症状に悩む人もいます。

毛孔性苔癬は耳前部に毛孔性小丘疹を生じさせ、紅褐色面となる顔面毛包性紅斑黒皮症を合併させることも少なからずあります。

毛孔性苔癬は良性疾患なので、放っておいても体に悪影響を及ぼす、あるいは他人に感染するといったことはまずありません。

しかし、外見に影響を与える皮膚疾患であること、若い女性が発症しやすいことから、精神的な負担を感じる人は多いようです。

毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の原因

毛孔性苔癬は毛穴の出口付近が活発に角質化することで起こると言われ、角質によって皮脂などが蓄積し、細菌感染することで赤みを帯びます。

この状態は顔でも起こりますが、毛が薄いために目立たないこと、角質化がそれほど激しくないため折りあがらないことから毛孔性苔癬で見られる症状とは少し違っています。

顔で起こる同じような状態は、一般的にニキビと呼ばれ区別されます。

毛孔性苔癬ではニキビのように赤く大きく、その範囲が広がることはありません。

それは顔の皮膚と比較してほかの部位は固いため、ため込める皮脂の量が多くないこと、もしくは顔と比較して皮脂の分泌がごくわずかだからだと言われています。

一般的に毛孔性苔癬はひとつの赤みが周囲に拡大することはなく、それがニキビとのちがいです。

また、ニキビの場合はへこんだ状態で治ることがありますが、毛孔性苔癬はそういったこともありません。

しかし、顔と比べて患部が日焼けしないため、地肌の色が薄いことから、赤みを帯びていた箇所だけが色素沈着を起こして茶色に変色して目立ってしまうことがあります。

本来であれば、肌がもつターンオーバーによって古くなった角質は自然に剥がれ落ちます。

しかし、その途中でなんらかの問題が起こって、古くなった角質が毛穴まわりに蓄積してしまうことがあります。

これがところどころに厚みが生じて膨らみ、ブツブツとした状態となってしますのです。

毛孔性苔癬の根本的な原因はまだはっきりとわかっていないのが現状です。

家族に毛孔性苔癬を抱える人がいると発症しやすいことから、遺伝の影響は以前から疑われています。

しかし、血を分けた兄弟全員が発症するとも限らないことから、単純に遺伝だけでなく汗腺や皮脂腺の異常、あるいは代謝異常なども関係していると推定できます。

また、毛孔性苔癬を発症しやすい家系には、肥満体型の人が多いとも言われています。

妊娠や出産によって毛孔性苔癬を発症する人もいるため、ホルモンバランスが関係しているのではないかという説もありますが、はっきりとはわかっていません。

毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の診断

四肢の伸側に多く見られ、さらに毛穴に一致した場所ということから、診断はそれほどむずかしくありません。

患部の病理組織所見では毛包の上部や中部の角質層に厚みが生じていること、毛孔の開大、角栓の充満などの特徴が確認できます。

毛孔性苔癬はほかの肌トラブルと混在していることが多く、毛孔性苔癬と気づかないまま間違った治療やケアをしている場合があります。

毛孔性苔癬かどうかは医師の診断が必要ですが、自分でも状態を把握して間違ったケアを避けることも大切です。

10~30代で症状が目立つようになった場合、ケアをしても症状に変化がない場合、両親のどちらかが毛孔性苔癬を発症している場合などは毛孔性苔癬の可能性が考えられるので医師に相談したほうがいいでしょう。

毛孔性苔癬(毛孔性角化症)の治療

毛孔性苔癬と皮膚科で診断された場合、処方されることが多いのがサリチル酸ワセリン軟膏や尿素軟膏などの角質溶解や保湿の作用がある外用薬です。

薬によって皮膚をやわらかすることで、状態を改善することを目指します。

しかしこれらは対処療法による治療方法なので、薬をつかって一時的に状態が改善されたとしても、薬の使用をやめると状態が元に戻ってしまうこともあるため、注意が必要です。

外用薬による治療は根本的な解決にならないため、最近ではあまり効果がえられないと考えられています。

そして新たな治療法として導入されたのが、ケミカルピーリングです。

ケミカルピーリングは角質を薄く除去していくというもので、塗り薬と比べて治療効果が高いと言われています。

ピーリング剤は症状が出ている部位によってちがった濃度のものをつかいます。

顔と比べて肩は硬く厚いため、濃度の濃いピーリング剤が用いられるのが一般的です。

ケミカルピーリングは治療に長期間要すること、十分な効果を得にくいといった欠点がありました。

そこで登場したのがレーザーによる治療法で、現在はこの治療法が主流となっています。

毛孔性苔癬はその性質から、従来の塗り薬による治療やケミカルピーリングのような皮膚表面に働きかける治療では不十分だと言われています。

そのため、より肌の奥から状態を改善させることを目的として、レーザー治療が行われるようになったのです。

レーザー治療では安全性が高い熱エネルギーを、肌の奥まで浸透させることが可能です。

無駄なく毛穴そのものの状態を改善させることができるため、少ない治療回数かつ短時間で肌の状態を改善することができます。

レーザー治療は部位などにもよりますが、多少の痛みや熱感がともなう場合があります。

ただし、クリニックによっては麻酔クリームや鎮痛剤を用いられるので、痛みが気になる人はあらかじめ医師に相談するようにしましょう。

クリニックによっては冷風を当てる機器をつかって皮膚を冷却しつつ施術されるので、痛みとともに火傷も防止することができます。

施術当日は多少火照るような痛みを感じることがありますが、ほとんどはその日だけで、痛みが長引くことはないでしょう。

また、肌が弱い人はレーザーの照射を弱くするなど対応してくれることが多いので、心配な場合は医師に相談してみることをおすすめします。

多くのクリニックでは事前に肌チェックを行い、それをもとに照射レベルを決定するのでそれほど心配はいらないでしょう。

毛孔性苔癬の治療ではレーザー治療とほかの治療法を組み合わせる場合もあります。

塗り薬やケミカルピーリングによって肌表面を柔らかい状態にしたうえで、レーザー治療を行うとより肌に浸透しやすくなります。

また、レーザー治療後は肌が普段よりも敏感な状態となるため、それを保護するうえでも役に立ちます。

レーザー治療は何度か受ける必要がありますが、肌のターンオーバーに合わせて1ヶ月周期で施術するのが一般的です。

期間が短いと肌に負担がかかりすぎてしまうため、ある程度は期間を空ける必要があります。

1ヶ月経ったあとも肌に赤みが残っている場合は、状態が沈静化するまで期間を空けてから再び治療を行うようにします。

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