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蓄膿症(慢性副鼻腔炎)の原因・症状と改善・治療・予防のまとめ

公開日: : 最終更新日:2017/05/25 鼻の病気 , , ,

蓄膿症の原因は何か
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蓄膿症(慢性副鼻腔炎)とは、正式には副鼻腔炎といって副鼻腔が、炎症を起こし膿が溜まって頭痛や記憶力の低下などのひどい不快感や生活に支障の出るような症状に悩まされる様になる病気です。原因は、風邪やアレルギー性鼻炎の長期化・骨格の問題などに細菌の感染などの状況が加わり副鼻腔内が炎症を起こす事にあります。

特に、鼻水が黄色っぽい粘度の高い鼻水が出るような時は、要注意です。また風邪を引いて後、他の症状が治まったのに鼻水だけがずっと治まらない場合なども要注意です。蓄膿症は、軽度の場合は、薬物療法で治療が可能ですが、重度になると手術が必要になってきます。蓄膿症は、絶対に原因を見つけ早期の対応で進行を防いでください。このサイトが皆様のお役に立てば幸いです。

蓄膿症(慢性副鼻腔炎)とは

蓄膿症は、鼻腔の周囲の骨の中にある副鼻腔に膿が溜まってしまう病気です。別名、慢性副鼻腔炎とも呼ばれています。
発症の原因としては、アレルギー、かぜを繰り返したことによる副鼻腔の炎症悪化と、インフルエンザ、肺炎、チフス、はしか、虫歯といったウイルス・細菌感染があげられます。
また、鼻が左右どちらかに湾曲している鼻中湾曲症をお持ちの方は、鼻づまりの症状が多くみられ、蓄膿症を引き起こす可能性が高い傾向にあります。

この他、風邪をひいたことが原因で、鼻炎の症状が蓄膿症に発展するというケースも、少なくはないようです。この場合は、急性副鼻腔炎と呼ばれ、厳密には蓄膿症とは分けられています。
この急性副鼻腔炎が続き、慢性化している状態を蓄膿症と呼ぶわけですね。

蓄膿症のおもな症状は、濃い鼻汁が大量に発生し、鼻詰まりを引き起こし、通りが悪くなります。さらに、頭痛を生じ、記憶・思考能力を低下を招きます。また、鼻汁が鼻の奥から喉へと流れ込むことで、痰や咳を発生する後鼻漏にも悩まされてしまいます。

治療は、内服薬を用いる保存療法や、膿を取り除く手術療法があげられますが、蓄膿症は一度かかってしまうと、なかなか治りにくい特徴があります。患ってしまった方は、根気強く治療に望まなければなりません。
蓄膿症の心配がある方は、普段から予防に努めましょう。予防法としては、第一にかぜを引かないことです。

かぜの流行する季節には、気温に応じた暖かい服装を心がけ、体が冷えたら入浴して温まりましょう。
湯冷め、寝冷えにも注意が必要です。ビタミンを摂取するのも効果的な予防です。特に、ビタミンC(アスコルビン酸)は、ウイルスに対向する免疫力を高める役割を持っています。

鼻の不快症状が長く続くのであれば、早めに医師の診察を受けたほうが良いでしょう。先ほど述べたように、蓄膿症は直りにくく、また、再発の頻度が高いです。鼻づまりを感じている方は症状を軽視せず、早期、耳鼻科に相談しましょう。

急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の違い

急性副鼻腔炎

一番多い副鼻腔炎の原因は細菌感染(風邪、インフルエンザのウイルス)です。
風邪などを引き起こしている状態で鼻腔の粘膜が腫れると、その奥に位置している副鼻腔の入り口がふさがってしまい、空気が通りにくくなります。

これにより副鼻腔内の圧力が変わって痛みを引き起こすことがあり、副鼻腔のなかで細菌感染が起こることにより、出てくる鼻汁が濃くなる、発熱するという症状が出てより強い痛みを感じるようになります。

このような段階のことは急性副鼻腔炎と呼ばれています。
急性副鼻腔炎が目の付近にある空洞で発生すると、時に視覚異常の症状が起こることがあり、鼻汁だけでなく目に異変がある場合には、すぐに病院へ行くことが大切です。

慢性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎とは異なり、慢性副鼻腔炎では痛みの症状はほとんどありません。
鼻汁、鼻づまり、嗅覚障害、倦怠感などの症状が続くのが慢性副鼻腔炎の特徴です。

よく風邪やアレルギー性鼻炎と思われるのですが、1ヶ月以上症状が治まらない場合には、耳鼻咽喉科などに行って検査を受け、原因をはっきりとさせて適切な対処法をとることが大切です。

細菌などに感染して起こる慢性副鼻腔炎では、軽度の段階では抗生物質を服用したり、膿の吸引や副鼻腔の洗浄を行なったりといった治療を受けることでよくなることが多いです。

ただし、治療の必要がなくなるまでには多くの場合、3ヶ月ほどと長い期間がかかってしまうのがやっかいなところです。

この治るまでに長期間がかかることで、病院代がもったいないと放置したり、途中で治療を受けに行くのをやめたりすると、症状が悪化してしまいます。

ひどくなると粘膜が腫れてきのこ状の良性ポリープになったもののことを鼻たけといいますが、これが発生してしまうことになりかねません。

仮に鼻たけが発生してしまうと、発生していない場合と比較して治るまでに長期間を要するようになりますし、鼻たけの数が多くなると除去手術を受けなければならなくなります。

蓄膿症(慢性副鼻腔炎)の原因

風邪

蓄膿症の原因のひとつに、風邪があります。風邪をひくと、鼻水や鼻づまりと言った症状が出ますが、それが蓄膿症まで発展してしまうのです。

具体的に言うと、風邪をひいたときに感染した細菌やウイルスが副鼻腔に入り込んでしまい、粘膜が炎症を起こしてしまいます。
その炎症が、鼻水や鼻づまりの原因となるわけなのですが、これだけなら急性副鼻腔炎ということになります。
ですが、これを放置してしまい、風邪自体は治っても、鼻の炎症が残り慢性化すると、慢性副鼻腔炎、つまり蓄膿症になるというわけです。

「風邪がなかなか治らなくて、長引いているな」と思いながらも、そのまま放置し蓄膿症になってしまうというのは、よくあるパターンです。「しばらくすれば治るだろう」と軽く考えてしまいやすいのですが、長引けばそれだけ治りにくくなる可能性があるのが蓄膿症ですから、できるだけ早く治療をしておきたいものです。

もし、風邪からの鼻炎症状がいつまでたっても良くならないようなら、耳鼻咽喉科を受診してみるほうがいいかも知れません。ちゃんと調べたら、蓄膿症になっていたというケースは予想以上に多いものです。
また、風邪は万病の元という通りですから、風邪自体を引かないよう、体調管理にも気をつけましょう。

アレルギー

アレルギーが蓄膿症の原因になるケースも、よくあります。いわゆるアレルギー性鼻炎、中でも花粉症が、蓄膿症と密接に関係していると言えます。アレルギー性鼻炎は、アレルギーを引き起こす物質、いわゆるアレルゲンが体に入った時に、それを追いだそうと、体が過剰反応して起こってしまう鼻炎です。花粉症もその一種ですね。

ご存知の通り、アレルギー性鼻炎になると、クシャミや鼻水が止まらなくなってしまいます。
通常は、アレルギー性鼻炎で出てくる鼻水は透明なものが多く、蓄膿症のように膿のような鼻水ではありませんが、問題は炎症が繰り返され、鼻粘膜が傷ついて腫れた状態が長く続くことです。

これによって、ウィルスや細菌が鼻の内部に入り込みやすくなり、副鼻腔炎が慢性化して蓄膿症になってしまうというわけです。
これを防ぐには、できるだけ鼻の炎症を慢性化させないことですが、アレルギー性鼻炎の場合は、アレルギー体質自体を改善する必要がありますので、完治させるには期間が必要です。

当面は、鼻水を抑えるなど、対症療法的な治療をしながら、長期的に体質改善を進めていくようにしていきたいところです。
仮に蓄膿症にならなかったとしても、花粉症をはじめ、アレルギー性鼻炎は辛いものですから。

インフルエンザ・肺炎

インフルエンザや肺炎も、蓄膿症の原因となります。この2つの病気は、風邪が重症になったものというイメージがありますが、どちらも命に関わることの多い病気ですので、甘く見ずに、風邪とは全く別物として考えておくほうがいいでしょう。
とはいえ、蓄膿症に至るプロセスは、風邪と似ています。

インフルエンザの場合も、肺炎の場合も、鼻水の症状が出ますから、これがキッカケで急性副鼻腔炎となり、さらに長引くことで慢性化して蓄膿症まで発展してしまいます。
インフルエンザも肺炎も、かかってしまうと、それで体力を奪われますから、蓄膿症まで併発するとかなり厄介になります。
また、蓄膿症そのものにも合併症がありますから、それにも注意したいものです。

いずれにせよ、最初にもお話した通り、インフルエンザも肺炎も、命に関わることがある重い病気ですので、かかってしまったら速やかに治す必要があります。
インフルエンザは予防接種を受けるなどして対策し、肺炎は風邪が悪化してかかることがほとんどでしょうから、風邪のうちに治してしまうことが最大の対策となります。

もしもかかってしまった場合は、すぐに医師に診察を受け、適切な処置をおこなってください。

虫歯

意外かもしれませんが、虫歯が蓄膿症の原因になる場合があります。

蓄膿症は、副鼻腔炎とも呼ばれるとおり、副鼻腔に炎症が起きている状態です。この副鼻腔の一部に、上顎洞と呼ばれる部分があり、この上顎洞と、上の歯の歯茎は、かなり近くにあります。そのため、虫歯が進行しすぎて、歯や歯茎を通り越すと、上顎洞まで悪くなってしまうことがあるのです。
すると、副鼻腔に虫歯の炎症が広がってしまい、蓄膿症になってしまうというわけです。

もちろん、そこまでいくには、相当虫歯が悪くなっている状態ですが、実際に起こっていることですので、誰にも可能性はあります。
意外と、かなり痛くならない限り虫歯を放置してしまっている人も少なくありませんから、気をつけたほうがいいといえるでしょう。

基本は、虫歯にならないように歯磨きを始めとしたデンタルケアをしっかり行なっておくことです。
虫歯で痛い思いをした上に、次は蓄膿症にまでかかってしまったのでは、まさに踏んだり蹴ったりで目も当てられません。
そうならないよう、日頃から注意をしておきましょう。

なお、虫歯が原因の場合のみ、蓄膿症でも歯医者で治療を受けることになり、抜歯をして、そこから上顎洞を洗浄するという方法を取ります。

麻疹(はしか)

麻疹(はしか)といえば、日本人は誰もが一生に一度はかかると言われている病気ですね。
大抵は、幼児期にかかっていると思いますが、この麻疹(はしか)もまた、蓄膿症の原因になることがあります。

麻疹(はしか)は、感染後に10日前後の潜伏期間を経て、風邪とよく似たような症状が起こります。
倦怠感や発熱、上気道の炎症といったものですね。
これらの症状が、蓄膿症と関係が深いと考えられているのです。

発熱は一度収まりますが、再び高熱が出て全身に発疹(ほっしん)が現れます。
ここから、咳や鼻汁もひどくなりますので、鼻炎の徴候が出る可能性があります。
その後、熱が下がってからも、しばらくは感染力が残っていますので、この間も蓄膿症になりやすいでしょう。

ここで、鼻炎が慢性化しなければ、蓄膿症までは発展しないのですが、麻疹(はしか)自体が高熱を伴い、長時間にわたって苦しい思いをしなければならない、とてもつらい病気です。

特に、大人になってから麻疹(はしか)にかかってしまうと、命に関わることがあるほど、かなり危険だともいわれています。
そうならないよう、幼児期の予防接種は必ず受けるようにしましょう。
それが自動的に、蓄膿症の予防にもつながります。

鼻の湾曲

鼻の湾曲、つまり鼻が曲がっている状態も蓄膿症の原因になり得ます。
鼻が曲がっているといっても、それは外見上のことではなく、鼻組織の内部で、鼻中隔と呼ばれる鼻のついたて部分のことです。
見た目では判断できないので注意してください。

この鼻中隔が左右どちらかに曲がっていると、圧迫されやすくなり、慢性的に鼻づまりの症状が起こります。
それが、さらに進むと、蓄膿症になってしまうというわけですね。
この場合は、まず対症療法として、鼻づまりを解消するために点鼻液を使用します。

これで改善されればいいのですが、依然として鼻づまりが続くようなら、鼻中隔の矯正手術を行うことになります。
この矯正手術は、鼻中隔の曲がりをまっすぐにするために、鼻中隔そのものや、厚くなった粘膜などを切除したり削ったりして整えていくのです。

ただし、この鼻の湾曲も、少しくらいなら問題はありません。
ですが、あまりにも湾曲が大きい場合は、鼻づまりの症状が出て、細菌などが繁殖しやすくなり、最終的に蓄膿症まで発展してしまいます。
鼻中隔が曲がっているかどうかは、自分では判断できませんので、鼻づまりになることが多いようなら、耳鼻咽喉科で診察を受けるほうがいいかも知れません。

必要に応じて、対処法を指示してくれるでしょう。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の症状

後鼻漏(こうびろう)

鼻汁がのどにまわってくる症状のことを後鼻漏といいます。
不快なニオイの膿が鼻~のどへと落ちてくるといった症状を起こすほか、気管支喘息を助長する原因になるという見方もされています。

鼻閉(びへい)
一般にいう鼻づまりの症状のこ

とを鼻閉と呼びます。
炎症が生じて鼻がむくむことや、ポリープが発生することによって鼻が詰まってしまいます。

嗅覚障害(きゅうかくしょうがい)

アレルギーによる副鼻腔炎を起こしている場合に起こることがある症状です。
嗅覚障害を起こすことにより、ニオイがわからなくなってしまいます。

痛み

慢性副鼻腔炎は急性副鼻腔炎と違い痛みを感じることはほとんどありませんが、炎症がひどいと痛みの症状を起こすことがあります。
頬、目の奥、奥歯が痛いと感じることがあるほか、頭が重く締め付けられるような感じがしたり、頭痛の症状が起こったりもします。

睡眠

粘膜に腫れが生じることにより、いびきをかいてしまいます。
また、口呼吸になることによって熟睡がさまたげられてしまい、集中力が落ちてしまったり、イライラしてしまったりします。

口呼吸

粘膜の腫れによって口呼吸になるということはすでに述べたとおりですが、口呼吸は風邪にかかりやすくなり、治りが遅くなる原因になるほか、扁桃腺が腫れやすくもなります。
起床時には口呼吸のせいでのどがカラカラになったり、痛みを感じたり、声枯れしたりすることもあります。

好酸球性副鼻腔炎での症状

好酸球性副鼻腔炎では、鼻たけが多くできること、かたくドロドロとした質感の鼻水が出ること、ひどい鼻づまりになることなどが主な症状としてあげられます。

アレルギー性鼻炎での症状

慢性副鼻腔炎と併発しやすいアレルギー性鼻炎ですが、症状は慢性副鼻腔炎とよく似ています。
アレルギー性鼻炎では鼻水、鼻づまりのような慢性副鼻腔炎と共通の症状が起こるものの、慢性副鼻腔炎ではアレルギー性鼻炎で起こる鼻のかゆみ、くしゃみの症状がありません。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の検査・診断

医師が鼻鏡や内視鏡などの道具を使用して鼻の穴をのぞいてみることにより、鼻たけを確認することができた場合には、慢性副鼻腔炎の疑いは濃厚となります。

なお、鼻鏡検査や内視鏡検査では、鼻たけの有無を含む粘膜の腫れ具合、鼻汁の質と量を把握することが可能です。

ただし診断のためには画像検査を行なわなければならず、たいていの場合は単純X線検査によって副鼻腔の陰影があることがわかり、慢性副鼻腔炎と診断することが可能ですが、もっと正確な診断を行なうためには画像検査のCT検査を実施しなければなりません。

なお、画像診断では炎症が発生している場所や範囲、程度などを確認することが可能です。
膿がなく空気がある副鼻腔は黒く映るのに対し、膿がたまっている部分は灰色に映るのが特徴です。

そのほか、医療機関で行なわれている副鼻腔炎の検査には、細菌検査があります。

原因菌の種類を探ることを目的に実施される検査で、鼻の穴のなかから上顎洞に針を刺して分泌物を採取したり、細長い綿棒や吸引装置を使用して、鼻の穴のなかやのどの奥の分泌物を採取したりして、分泌物内に含まれている細菌を確認します。

また、慢性副鼻腔炎の治りにくいタイプである好酸球性副鼻腔炎の診断では、鼻汁に含まれている好酸球を調べることを目的とした鼻汁好酸球検査が行なわれています。

蓄膿症(慢性副鼻腔炎)の改善や治療の方法

食品、食べ物

蓄膿症に良い食事は、偏りの無い食事を取ることで十分ですが、野菜を中心とした食生活を心がけることができれば、なお良いでしょう。
野菜をはじめ、穀類、豆、海草といった天然素材には体内細胞の保水力を高め、強い粘膜を作り出してくれるため、蓄膿症の予防・改善に役立ちます。

気をつけなければならないのは、過剰な糖分、動物性たんぱく質の摂取です。
多すぎる糖分摂取は、体内で、かゆみや炎症の要因であるヒスタミンという物質を過剰生成してしまいます。

このヒスタミンは通常、ウイルスを守るために必要な物質なのですが、過剰生成されると血液や粘度を不要に高めてしまい、鼻汁を大量に引き起こし、鼻づまりを引き起こしてしまいうのです。
糖分の多い果物、缶コーヒー、お菓子は蓄膿症を悪化させる原因とも成り得るので、なるべく控えた方が良いでしょう。
肉、卵、牛乳といった動物性たんぱく質の大量摂取も蓄膿症に悪影響です。

人間が動物性たんぱく質を口に入れ、消化するためには非常に時間がかかってしまいます。
そして消化し切れなかったものがアレルギー反応を引き起こし、蓄膿症へと至る可能性もあるのです。
動物性たんぱく質の摂取は少量に控え、胃腸に負担をかけないようにしましょう。

また、冷たい飲み物の取り過ぎは身体が冷やしてしまい、血行を悪くしてしまいます。血行が悪くなると免疫力も低下し、疲労やアレルギーに弱くなってしまうため、蓄膿症にも影響します。
このように、蓄膿症予防の食事は、過剰摂取を控えた偏りの無い食事が一番です。蓄膿症予防をきっかけに、規則正しい食生活を心がけるのも良いかもしれません。

サプリメント

蓄膿症の予防に効果的な栄養素は、ビタミンB6があげられます。
さらに、ビタミンB6の吸収を高めるビタミンB2も同時に摂取すると、より高い効果を発揮することができます。
サプリメントを利用する際は、ビタミンB群複合サプリの服用が望ましいでしょう。
また、マルチビタミンタイプであれば、免疫力を高める効果のあるビタミンCも含まれているため、かぜ予防としても効果を望むことができます。

水溶性ビタミンの一種であるビタミンB6は、別名ピリドキシンとも呼ばれ、たんぱく質や脂質の分解に必要なアミノ酸の生成を助けます。
さらに、必要以上に摂取された物質を分解し、エネルギーへと変換してくれるため、たんぱく質や脂質が脂肪として体内に蓄積される量を減らしてくれる役割を持っています。

また、ビタミンB6は、赤血球、抗体を生成し、免疫機能を正常に保ち、アレルギー予防の効果にも力を発揮してくれます。
この点が鼻の粘膜の修復を助け、蓄膿症に効果を発揮してくれます。
ビタミンB6の吸収を助けるビタミンB2は、別名リボフラビンとも呼ばれ、脂質、たんぱく質、糖質などを分解、エネルギー変換する役割を持っています。

そのため、ダイエットの際によく摂取される栄養素です。また、ビタミンB2には口内炎やニキビを改善する美容効果もあります。
ビタミンB6が多く含まれる食材は、にんにく、まぐろ、レバー、かつお。ビタミンB2が含まれる食材は、レバー、はつ(心臓)うなぎ。どちらも、毎日の食事には加えにくく、また、好き嫌いが現れやすい食材ばかりですので、サプリメントで補うのが最良と思われます。

漢方薬

葛根湯加川キュウ辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)という漢方薬が、蓄膿症の症状である鼻づまりを改善する効果があります。
かぜを引いたときや、寒い日の急な鼻水にも有効で、蓄膿症の予防に有効です。

この漢方薬は、自然の草や木から採った生薬の組み合わせでできており、主薬の「葛根(カッコン)」をはじめ、「麻黄(マオウ)」「桂皮(ケイヒ)」「芍薬(シャクヤク)」「甘草(カンゾウ)」「大棗(タイソウ)」「大棗(タイソウ)」「生姜(ショウキョウ)」「川きゅう(センキュウ)」「辛夷(シンイ)」といった計9種類の生薬からなっています。

「葛根」が、かぜの初期である寒気や、肩や首筋のこり、頭痛、鼻水、鼻づまりなどの症状に作用し、その他生薬の、発汗作用、痛みの軽減作用、鼻のとおりをよくする作用が加わり、効果を一層高めています。
蓄膿症に確かな効果を期待できますが、副作用の報告もあります。

おもな副作用としては、発疹、かゆみ、不眠、多汗、どうき、体がだるい、興奮、下痢などがあげられています。
そのため、虚弱の方は漢方薬の服用を控えましょう。また、服用中に副作用が現れたら、医師または薬剤師に相談しましょう。
漢方薬のメリットは、抗生物質の長期服用を避けることができることにあります。抗生物質は、悪玉菌だけでなく、健康維持に必要な腸内の善玉菌をも殺してしまうことがあります。

その結果、腸内細菌のバランスの乱れ、下痢を引き起こしてしまうこともあるのです。
体力的に問題が無く胃腸が強い方は、漢方薬を服用し蓄膿症の治療、予防にあたるのも良いでしょう。

抗生剤

蓄膿症における抗生剤を投与しての治療は、内部に繁殖する病原菌を死滅させ、炎症を治癒する目的で行なわれます。蓄膿症では、おもにマクロライド系と呼ばれる抗生剤の少量長期内服が有効とされています。マクロライドは、細菌の細胞内の物質と結合し、たんぱく質の合成を阻止することで、細菌を死滅させることができます。また、人間のたんぱく質合成を阻害する心配がありません。

この特性から、マクロライド系抗生物質は、強い殺菌作用が十分に期待でき、蓄膿症の他にも、肺炎、胃潰瘍など、様々な細菌感染症に用いられています。
マクロライドをはじめ、多くの抗生物質の特徴は、細菌に対しての強い攻撃性を持っているにも関わらず、人体への影響が少ないことがいえます。

このような、人間にとって非常に都合の良い物質は他には見られれず、事実、抗生物質の発見に伴い、人間の平均寿命が大幅に伸びています。
大きな効果を期待できる抗生剤ですが、ほとんどの抗生剤の場合、下痢の副作用や、耐性菌により薬が効かなくなるという問題点をもっています。

ところが、マクロライド系は、ごく少量を長期に渡って服用することから、副作用がほとんどなく、子どもから大人まで安心して服用することができる抗生剤となっています。
マクロライド系の抗生剤を服用しての治療を望む方は、医師の指示に従い、継続的に服用する必要があります。

蓄膿症の症状が回復してきたことを理由に、自己判断で抗生剤の服用を途中でやめてしまうと、完治には至りません。
ちょっとして免疫力の低下で菌は再び増殖し、再び蓄膿症の症状が現れてしまいます。途中で服用をやめるのであれば、必ず医師に相談しましょう。

鼻うがい

鼻うがい(鼻洗浄)とは、鼻腔内を洗浄し、鼻の通りをよくし、粘膜の状態を改善する効果がありますが、鼻うがいはあくまでも対症療法であり、効果は一時的なものです。よって、蓄膿症を根本から治療することはできません。
対症療法とはいえ、鼻うがいは鼻汁を十分に洗い流すことができ、手軽に行なえることから、蓄膿症の治療・予防の1つとして利用されています。

ところが、鼻うがいのやり方を一歩でも間違えると逆に危険な行為となってしまうので、鼻うがいには、以下のような注意点を守る必要があります。

・洗浄液には生理食塩水(濃度0.9%)を使用
・洗浄液の温度はぬるま湯(約30℃)を使用
・鼻うがいは一日に何度も行わない
・洗浄中に痛みを感じたら中止する
・洗浄中に食塩水や唾を飲み込むと中耳炎の原因になりため避ける
・洗浄液の注入が強すぎても中耳炎の原因になるため避ける
・後鼻漏の症状がある方は、洗浄液が鼻腔に残りやすいので行なわない

上記の中で特に注意するべき点は、生理食塩水を洗浄液として使用することです。

単なる水道水で鼻うがいを行なうと、浸透圧の関係から鼻粘膜に水が浸み込んでしまい、悪影響を与えてしまうのです。
危険性が多いことから、最近では鼻うがいをあまり推奨しない医師も増えています。鼻うがいを行ないたい場合はまず、かかりつけの医師に相談し、適切な指示を受けましょう。

吸引器

手軽に行なえる蓄膿症の治療・予防としては、昔から鼻うがいがあります。ですが、この鼻うがいは注意点が多く、中耳炎を患ってしまう恐れがあることから、抵抗を感じてしまい、なかなか試みることができない方も多いことでしょう。

そんな鼻うがいに変わり、最近では自宅で手軽に蓄膿症の治療・予防が行なえる、家庭用吸引器が活躍しています。吸引器の使用は簡単です。吸引器本体に水を注入し、その水を温めることで発せられた蒸気を、鼻、もしくは鼻と口の両方から吸引することで、鼻腔内の粘膜を洗浄することができます。

蒸気は、鼻うがいでは届きにくい場所にまで届くため、より確実な効果を安全に得ることができます。
また、鼻粘膜に潤いを与える効果もあるため、蓄膿症以外にも、かぜ、花粉症といった症状の予防にも効果を発揮します。
吸引器はもともと、耳鼻科に設置され利用されていました。

しかし、毎回耳鼻科に訪れて病院で待っているのが辛い、もしくはできないという方の声に応え、家庭用吸引器が登場し、インターネットなどで容易に購入できるようになったのです。

値段は、性能により差はありますが、3万円~6万円と少々高価です。
ですが、通院する手間が省け、いつでもどこでも使用することができることを考えると、買って損は無いでしょう。
特に、サラリーマンなどの忙しい方や、小さなお子さまをお持ちの方には重宝すること間違いありません。

ガーゼ治療

蓄膿症の治療方法として、ガーゼ治療というものがあります。これは、鼻の穴に抗生物質・抗菌液状製剤を含浸したガーゼを鼻腔に挿入し、内部の鼻汁、膿、血などの汚れを吸収させる治療法です。

ガーゼ治療に用いるガーゼは幅3センチ、長さ30~6センチほどのものを2枚重ねて使用します。
ガーゼを細菌感染症に有効なアンピシリン薬液(抗生物質・抗菌液状製剤のひとつ)に浸して絞り、ピンセットを用いて鼻の奥に挿入します。個人差はありますが、挿入時に痛みを感じることは、ほぼありません。

挿入したガーゼは30分~60分ほど放置し、ガーゼを粘膜に貼りつかせ、鼻汁、膿、血を吸収させます。
摘出時は、ガーゼを鼻腔の粘膜から剥がす際に痛みを生じてしまうことがあるので注意が必要です。
ガーゼ治療は、直接患部の病原菌に抗生物質が作用するため、高い効果を発揮し、鼻うがいなどのように、一時的な効果ではなく、完全な治癒を期待できます。

しかし、病原菌により気付くけられた患部の治癒には非常に時間がかかるため、根気をもって治療に望む必要があります。ガーゼ治療は毎日、もしくは定期的に行なう必要がありますが、その都度病院に通い、治療を受ける必要はありません。

ガーゼ治療セットを購入し、自宅で手軽に治療を行なうことができるのです。自分でガーゼ治療を行なう場合は、まず耳鼻科の先生に正しい手順をレクチャーしてもらいましょう。
鼻腔内の粘膜は繊細です。間違って傷つけては大変です。

レーザー治療

蓄膿症の治療のひとつとして、レーザー治療があります。鼻粘膜の表面にレーザー照射し、腫れた粘膜を焼きることで空気の通りをよくします。さらに、レーザー治療はアレルギー反応を起こしにくい鼻粘膜にする効果もあり、蓄膿症以外に、花粉症などの予防にも効果を発揮することができます。

手術はまず、麻酔薬を浸み込ませたガーゼを鼻腔内に15分ほどおき、鼻粘膜の麻酔をします。
麻酔後、レーザーを用いて鼻腔内の粘膜を焼きます。レーザーで焼くことで、鼻粘膜に軽度の火傷を作り、表面を丈夫に修復される状態をつくりだすことができるのです。

手術は、数十分で終了します。術後にしばらく休み様子をみて、特に問題が無いようであれば帰宅して大丈夫です。
レーザー治療は、特に鼻づまりに対して高い効果を発揮しますが、鼻水、くしゃみを発しさせてしまいます。そのため、術後は抗生物質の内服し、鼻水、くしゃみを抑える必要があります。

レーザー治療の特徴は、1回のレーザー治療で十分な治療効果が得られなかったとしても、1、2ヵ月後に再びレーザー治療を行なうことだ可能な点にあります。何度でも安全に受けることができるのができます。副作用が無いのも魅力です。

手術と聞くと、大事に聞こえてしまいますが、このレーザー治療は入院を必要とせず、日帰りで行なうことが可能です。手術時間も短く、大きな痛みを生じることも無いので、ご安心ください。

手術

蓄膿症を患っている方で、鼻茸(はなたけ)とよばれる塊を鼻腔内に生じてしまうことがあります。肥大してしまった鼻茸を摘出するためには、内視鏡下副鼻腔手術を受ける必要があります。
鼻茸とは、別名鼻ポリープとも呼ばれ、蓄膿症が長引いた結果、鼻腔内に粘膜の一部がこぶのように膨れ上がってしまったものです。

この鼻茸を放置しておくと次第に大きくなり、鼻の穴を覆いつくすほどに成長し、強い鼻づまりを引き起こしてしまいます。
初期段階の軽度の鼻茸であれば、薬剤と通院による局所療法や、薬液を霧状にして吸入するネブライザー療法で対処することもできますが、一般的には手術を行ない、切除してしまいます。

内視鏡下副鼻腔手術には、マイクロデブリッダーという機器を用い、鼻茸を確実に削り取り、除去することが可能となっています。
手術中は麻酔を施しているため、痛みはありません。大抵は局所麻酔ですが、まれに全身麻酔をする場合もあります。
軽度の鼻茸であれば、日帰りで手術を行なうことができますが、症状が重度であればあるほど、1泊程度のものから1週間など、大きな時間を要してしまいます。

また、鼻茸や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)による鼻づまりや鼻汁などの炎症が慢性化してしまい、薬では治らない場合も手術を行ないます。
蓄膿症、鼻茸は症状が酷くなるほど、手術を要する大事になってしまいます。治療費もその分増してしまいます。早い段階での治療、予防を行なうことで症状の悪化を抑えることが得策です。

好酸球性副鼻腔炎の治療

マクロライド系抗生物質が効きにくく治りにくいのが特徴の好酸球性副鼻腔炎。
このタイプの慢性副鼻腔炎に対しては、内視鏡手術によってポリープなどを取り除いたあと、好酸球を抑制する薬などを使った治療が行なわれています。

気管支喘息を併発している場合の慢性副鼻腔炎の治療

好酸球性副鼻腔炎と同様に治りにくいタイプであり、まずは気管支喘息の治療を内科で受けます。

そのあと抗アレルギー薬である抗ロイコトリエン薬、副腎皮質ステロイド薬を使用し、効果がうまく出ない患者に対しては内視鏡手術が選択されます。

アレルギー性鼻炎を併発している場合の慢性副鼻腔炎の治療

慢性副鼻腔炎とアレルギー性鼻炎が合併した状態も、慢性副鼻腔炎単独で起こっている場合より治りにくいのがやっかいなところです。

この場合の治療方法では、抗アレルギー薬とマクロライド系抗生物質併用療法が選択される形になります。
約1ヶ月間投与を続けることにより25%の人に効果があり、約3ヶ月間にわたり投与を続けることにより100%
の人に効果があるとされています。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の予防

風邪、とくに鼻風邪をひくと慢性副鼻腔炎を招いてしまいやすくなるため、風邪を予防することが慢性副鼻腔炎の予防にも効果的です。

また、風邪をひいてしまったとしても、こじらせて治りが遅くなる前にしっかり治療をすることが大切です。
鼻風邪の症状では鼻水が出ますが、鼻をすすって鼻水が鼻の穴にたまるようなことをしてはいけません。

鼻をしっかりとかむほか、生理食塩水による鼻洗浄を行なうことにより、鼻粘膜を常に清潔にしておきましょう。
なお、鼻洗浄はテクニックが要るため、不慣れなうちは鼻粘膜を刺激することになったり、咳き込んだりすることがあります。

不安な人は医師の指導を受けた上で実践するか、市販の鼻洗浄器を使用することをおすすめします。
また、風邪で鼻水が副鼻腔の内部にまでたまるようになり、ひどい鼻づまりの症状が続くようになると、自分で取り除くことが難しくなります。

このような症状を自覚した場合には病院で副鼻腔洗浄の処置を受け、鼻水を除去することにより悪化を食い止める効果が得られます。

症状を放置していると鼻たけ(ポリープ)が発生してしまいますが、数が増加すると治るまでに通常は半年以上の期間を要することになるため、悪化する前になるべく早く受診することをおすすめします。

なお、鼻が詰まっている症状に対して、市販の点鼻薬を使用する人がいますが、たしかに症状が一時的に楽にはなります。

ただ、使用を続けていると薬の効果がなくなったときに鼻づまりの症状がひどくなっているような感じがしたり、実際に症状がひどくなってしまったりもします。

慢性副鼻腔炎の原因である細菌感染やアレルギーなどを除去する効果は市販の点鼻薬にはありませんので、鼻づまりが気になりだしたら慢性副鼻腔炎を疑い病院へ行くことが大切です。
また、家庭で風邪を治そうという場合に、市販の風邪薬を使用する人は多いでしょう。

鼻水や鼻づまりを一時的に楽にしてくれる効果が出ることはありますが、薬に含まれている成分によって眠気、胃の痛み、倦怠感、便秘などの副作用が出るリスクがあります。

鼻水や鼻づまりの解消を目的に市販の風邪薬に頼りっきりになるのはやめておくのが賢明といえるでしょう。

そのほか、アレルギー性鼻炎がある人や花粉症になる人は、慢性副鼻腔炎が合併するリスクが通常より高いです。
鼻たけが発生して悪化しやすいため、早期に病院へ行くことをおすすめします。

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