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ニューモシスチス肺炎の原因・症状・検査・治療

公開日: : 最終更新日:2015/04/06 肺・気管支の病気, 肺炎

ニューモシスチス肺炎
ニューモシスチス肺炎(にゅーもちすちすはいえん)とは、真菌の一種であるニューモシスチスイロベチーにより引き起こされる肺炎のことをいいます。
過去にはネズミの肺にあったニューモシスチスカリニが原因と考えられており、カリニ肺炎と称されていました。
しかしながら、いまは人に感染するニューモシスチスの種類があることがわかっており、人に感染する原因菌がニューモシスチスイロベチーであるものは、病気の名称もニューモシスチス肺炎と改められ、カリニ肺炎とは区別されています。
人にうつる恐れのある類の肺炎であり、さらに発症後は悪化するスピードがはやいため、早期発見・治療を受けなければ死亡リスクが増大してしまうのが特徴の恐い病気です。

ニューモシスチス肺炎の原因

肺には肺胞という小さい部屋のようなものが多数存在していますが、肺胞はこの部屋の壁を通じて空気中にある酸素を血管へと供給する役割を担っています。
しかし、肺胞内でニューモシスチスイロベチーが増加した場合、肺胞壁では炎症が生じ、前述した役割を果たすことができなくなります。
そうなると血中酸素濃度が下がってしまい、低酸素血症が引き起こされて、呼吸するのが苦しくなってしまうという状態に陥ります。
また、健康に問題がない人のからだのなかにニューモシスチスイロベチーが入り込んでも簡単に撃退されるため、発症することはほぼありません。
ですが、免疫力が低下している場合は発症しやすくなってしまい、とりわけ膠原病の治療で薬を使っている人、抗がん剤治療を受けている人、臓器移植後の強い免疫制御療法を受けている人、自己免疫疾患の人、先天性免疫不全の人、エイズの人に引き起こされやすいのが特徴です。

ニューモシスチス肺炎の症状

ニューモシスチス肺炎を引き起こした場合、痰の出ない乾いた咳である空咳がまず出るようになります。
そして発熱や呼吸困難の症状が起こるようになり、低酸素血症に至りますが、発症初期の頃の呼吸困難は軽く動いただけで激しい息切れを招くのが特徴です。
また、症状の進行具合には患者の状態により異なり、エイズに感染している人に関しては徐々に悪化していくのですが、そうでない人だとほんの数日で急激に悪化してしまいます。

ニューモシスチス肺炎の検査・診断

ニューモシスチス肺炎かどうか調べるためにはまず、ニューモシスチス肺炎で引き起こされる症状を確かめます。
そして胸部X線検査や胸部CT検査がおこなわれ、肺におかしいところがないか調べると共に、別の病気との判別をします。
また、血液検査もおこないますが、血中の白血球数、CRP、LDH、β-D-グルカン値、血中酸素量を確認し、ニューモシスチス肺炎の疑いがあるかどうか、肺炎の進行具合を探ります。
それから、診断を確定するためには、痰や気管支肺胞洗浄液といったものを採り出し、顕微鏡やPCR法でニューモシスチスイロベチーが存在しているかどうかを検査します。
菌の存在が確認できれば、ニューモシスチス肺炎と確定診断されることになるのです。

ニューモシスチス肺炎の治療方法

ニューモシスチス肺炎は早期に治療をおこなわなければ命に関わることも珍しくありません。
早期に治療をはじめなくてはいけませんが、一般的に選択されるのは薬物療法です。
使用される薬としてはトリメトプリムやスルファメトキサゾール(ST合剤)が第一選択薬として使用され、ペンタミジンが第二選択薬として使われることになります。
そしてアトバコン、ダプソンといった薬が第三選択薬として使用され、ニューモシスチスイロベチーの殺菌をおこないます。
また、これらの抗菌薬と一緒に副腎皮質ステロイドが使われて、肺の炎症を抑制し、呼吸しやすくする効果を狙います。

ニューモシスチス肺炎の予防方法

この病気を予防するには、発症を防ぐために薬剤を投与する一次予防と、ニューモシスチス肺炎の治療後に再発させないために薬剤を投与する二次予防がおこなわれます。
いずれの予防もST合剤が最初に選択され、次にペンタミジンを選択、そしてアトバコンやダプソンが選択されて、内服や吸入することで投与します。

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