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サイトメガロウイルス肺炎の原因・症状・検査・治療

公開日: : 最終更新日:2015/04/06 肺・気管支の病気, 肺炎

サイトメガロウイルス肺炎
サイトメガロウイルス肺炎(さいとめがろういるすはいえん)とは、ウイルスの一種であるサイトメガロウイルスに感染し発症する肺炎のことをいいます。
いったん発症すると初期の頃は通常の肺炎と類似の症状を引き起こしますが、重症化すると呼吸不全を招いて心配停止状態に陥るリスクのある病気です。
重症化した場合には肺炎により命を落としてしまうことも珍しくありません。
なお、サイトメガロウイルス肺炎は治療後の経過がよくありませんので、早期発見・治療が重要です。
また、肝機能障害や網膜症、脳炎といった病気を伴うことが多いのも、サイトメガロウイルス肺炎の特徴といえます。
そのほか、サイトメガロウイルス肺炎だけが引き起こされるケースのほか、カリニ肺炎を併発するケースも少なくありません。

サイトメガロウイルス肺炎の原因

母親から受け継ぐ形で日本人の成人はほとんどこのウイルスを有しています。
健康体であれば体内にサイトメガロウイルスはいるものの、悪さをするわけではありませんが、がん、白血病、エイズを発症したり、臓器移植を受けたことで免疫力がダウンすると、ウイルスが暴れ出します。
結果、急激にサイトメガロウイルスが増殖し、感染したまま大人しくしていたウイルスが活性化したことで発症してしまうことになるのです。
また、サイトメガロウイルスの感染経路ですが、多くの場合は飛沫感染であるとされており、唾液を介して感染してしまいます。
そのため、キスをすることにより感染する恐れがあるほか、性行為による感染例もみられるのが特徴です。
それから、輸血を受けたことが原因となって肝炎するケースもあります。

サイトメガロウイルス肺炎の症状

サイトメガロウイルス肺炎を発症した場合の症状は、併発することの多いニューモシスチスカリニ肺炎と共通しています。
痰の絡まない乾いた咳(空咳)、発熱、呼吸困難、爪が紫に変色するチアノーゼといった症状が引き起こされてしまうのが特徴です。
呼吸困難があらわれたあとは、呼吸不全へと移行するスピードがはやいため注意が必要です。
また、網膜炎や肝機能障害といった合併症が引き起こされることも珍しくありません。

サイトメガロウイルス肺炎の検査・診断

サイトメガロウイルス肺炎かどうかを調べるためには、気管支肺胞洗浄や肺生検が選択されることになります。
こうした検査をおこなうことにより、サイトメガロウイルスがいるかどうかを調べ、診断を下すことになるのです。
ただし、免疫力が低下した状態にある人に前述したような検査を選択することができないケースが多いため、症状からサイトメガロウイルスであると予測を立てて治療をスタートします。
重症のケースも同様に前述した検査方法を選択できないため、血中でサイトメガロウイルスを捕らえている白血球の培養をおこなったり、血中のウイルスに特有の抗原が存在していることを確認し、サイトメガロウイルスかどうか調べます。
そのほか、胸部X線検査もおこなわれることがありますが、このときには肺の両側にすりがらす状の陰影が認められます。

サイトメガロウイルス肺炎の治療方法

サイトメガロウイルス肺炎は、免疫力低下の原因になっている病気の治療が優先されます。
そしてサイトメガロウイルス肺炎に対しては、抗ウイルス薬であるガンシクロビルと免疫抑制薬であるγグロブリンが併用される形での治療が効果的です。
また、呼吸困難の状態に陥ってしまった場合には、酸素吸入といった治療方法が選択されることがあります。

サイトメガロウイルスの予防方法

現状において、サイトメガロウイルスを予防するためのワクチンは開発されていません。
しかしながら、全く予防方法がないわけではなく、予防目的でγグロブリン製剤、ガンシクロビルといった薬の投与をおこなう方法があります。
そのほか、日頃から手洗いをおこなうこともサイトメガロウイルス肺炎の予防に効果的です。

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