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口腔乾燥症(ドライマウス)を詳細に:原因,症状,検査,治療,予防など

公開日: : 最終更新日:2017/05/10 歯・口・のどの病気

口腔乾燥症とは(概要)

口腔乾燥症は「こうくうかんそうしょう」と読み、またの名をドライマウスといいます。
唾液の分泌量が減少して唾液の質に異常をきたし、のどの渇き、口のなかの乾燥、舌の痛み、食べ物が飲み込みにくい、味がわかりにくい、むし歯、不快な口臭、といった症状が出ます。

自己免疫疾患のシェーグレン症候群の症状として起こることがあるほか、糖尿病、腎不全、更年期障害、口腔周囲の筋力低下、加齢、ストレス、口呼吸、特定の薬剤の副作用など、複数の要因が絡み合って起こる病気です。
日本には推定で800万人もの人が発症しているといわれている病気であり、口腔乾燥症と診断を受けていない人を入れると、最大で3,000万人が発症しているという見方もされています。

患者の年齢と性別に関してですが、男性と比較して女性の割合が高く、女性の年齢では中高年に多いといわれていますが、近年は若い人の口腔乾燥症も増加しており、注意が必要です。

唾液の役割

正常な人の唾液の分泌量は、1日あたり1~1.5リットルほどあり、耳下腺(じかせん)、顎下腺(がくかせん)、舌下腺(ぜっかせん)といった唾液腺から分泌されているのですが、よく噛むことによって出がよくなります。
唾液は口内の潤滑や保湿、浄化作用、抗菌作用、食べ物の消化吸収を助ける、味覚を鋭くする、傷の修復など、健康を維持するための重要な役割を担っています。
それが病気やストレス、口呼吸、薬剤、年齢の高まりによる口まわりの筋力低下などによって唾液の分泌量が減少すると、口腔乾燥症を引き起こすだけでなく、う蝕(むし歯)、歯周病、誤嚥性肺炎、口腔カンジダ症などにかかりやすくなりますし、全身状態に悪影響をおよぼす危険性があるのです。

口腔乾燥症(ドライマウス)の原因

シェーグレン症候群

体の免疫システムに異常が起こる病気であり、唾液腺の組織が破壊されてしまうことがあります。
組織が破壊されてしまうことで唾液の分泌が低下し、口のなかの乾燥を招いてしまいます。
シェーグレン症候群は女性の割合が高く、40~60歳代の人に多く起こっています。

糖尿病

尿の量が多い状態を多尿(たにょう)といいますが、糖尿病の人にこの症状が起こることがあります。
体内の水分が大量に出ていってしまうために脱水状態におちいり、口腔乾燥症を起こしやすくなってしまいます。

腎不全

慢性腎不全が悪化して人工透析を受けるようになると、体のなかにある余分な水分が取り除かれることになります(除水)。
これにより水分不足の状態となり、ドライマウスを引き起こしてしまうことがあります。

加齢による筋力低下

歳を重ねていくことによって口まわりの筋肉が衰退化すると、唾液の出が悪くなって口腔乾燥症を招いてしまうことがあります。
また、全身の筋肉が加齢で弱くなったせいで姿勢が悪くなり、猫背であごが前に出ると、口呼吸をするようになり、いつも口が開いた状態になってしまうため、口腔乾燥症を起こしてしまうリスクが高まります。
そのほか、高齢になると病気をしやすくなり、人によっては多くの種類の薬を飲むことになりますが、使用中の薬の副作用によって口のなかが渇いてしまい、ドライマウスになることも少なくありません。

噛む回数が少ない

咀嚼回数が多いとあごや舌の筋肉が動いて唾液腺に刺激が加わり、唾液が分泌されやすくなります。
食事でよく噛む癖がなく、大して噛まずにすぐに飲み込むようになっている人は、唾液の分泌量が不足し、口腔乾燥症を引き起こしてしまうことになりかねません。

精神的ストレス

唾液の分泌を調節しているのは自律神経です。
緊張・ストレスでは自律神経の交感神経が優位になり、唾液の分泌が抑制されます。
これに対し、リラックスしている状態では副交感神経の作用により唾液の分泌が促進されます。
強いストレスを受けてストレスをためこんでいるような人の場合には、口のなかが乾燥しやすい状態におちいっているため、ドライマウスになってしまうリスクが高いといえるでしょう。

薬剤の副作用

抗ヒスタミン薬、鎮痛剤、抗うつ薬、降圧薬、利尿薬など、病気などの治療で使用している薬剤が原因となって口腔乾燥症を引き起こしてしまうケースがあります。
薬の説明書などの副作用の欄に口渇と記載がある場合には、副作用として口のなかが渇いてしまうリスクがあることを示しており、ドライマウスになってしまう可能性があります。

口呼吸

口呼吸をするのが癖になっていると唾液が蒸発してしまいます。
これによって口内の乾燥を招いてしまい、ドライマウスの症状が引き起こされてしまうことがあります。

更年期障害

閉経前後の5年間のことを指す更年期。
この時期に起こるほてり、のぼせなどのことを更年期症状といい、日常生活に支障をきたすほどひどい場合には更年期障害となります。
更年期障害の主な原因は女性ホルモンの分泌低下であり、更年期で急激に分泌が低下することによって唾液の分泌量まで減少してしまい、口腔乾燥症を起こすことがあるといわれています。
また、不眠、不安感、イライラ、孤独感といった多様な更年期症状がありますが、こうした症状によって唾液が出にくくなることもありますし、更年期障害ではうつ病になっている人もいて、抗うつ薬によって唾液の分泌量が減少し、ドライマウスになってしまうケースもあります。

放射線治療

咽頭がんの治療など、唾液腺周囲で行なわれた放射線治療によって口腔乾燥症を招いてしまうリスクがあります。
放射線障害性ドライマウスといって、唾液腺が放射線によってダメージを受けてしまい、唾液の分泌量が減少してしまうのです。

脳血管障害

脳血管障害としては脳梗塞や脳出血などをあげることが可能です。
こうした病気により口周囲の筋肉がマヒしてしまうと、唾液の出る量が減少してしまう場合があります。

たばこ

たばこに含まれているタール、ニコチンといった有害物質のせいで血流が悪化してしまいます。
血液の流れが悪くなることで唾液の分泌機能に異常が起こり、唾液の分泌量が減少し、口腔乾燥症の状態を招いてしまうことがあります。

過度な飲酒

お酒に含まれているアルコールには利尿作用があり、脱水状態を招きやすくなります。
過度な飲酒を続けていると、体のなかの水分バランスに狂いが生じ、唾液の分泌量が減少して口腔乾燥症を引き起こす場合があります。

唾液腺の病気

唾液腺に腫瘍が形成される、炎症が起こる、細胞が老化するといった問題は、口腔乾燥症を招く原因になります。
唾液腺の病気によって唾液の分泌機能が悪くなると、唾液の分泌量が減少してしまうためです。

花粉症

鼻の三大症状として鼻水、鼻づまり、くしゃみが、目の三大症状として目のかゆみ、充血、涙が出る花粉症。
とくに口腔乾燥症と関係があるのは鼻が詰まってしまう症状で、鼻での呼吸が困難になって口呼吸をしてしまい、そのせいで口内が乾いてドライマウスの状態を招いてしまうことがあります。
また、花粉症の治療薬のなかには唾液の分泌を抑制する種類があり、その薬を使用した場合にも口腔乾燥症の症状が引き起こされてしまう場合があります。

無理なダイエット

極端な食事制限をするような間違ったダイエット方法をしていると、口腔乾燥症を招いてしまうことになりかねません。
食事を抜く、またはいっさい食べないような方法では、噛むということをしないため、唾液の分泌量が減少してしまい、ドライマウスの状態を招く原因となってしまいます。

入れ歯が合っていない

入れ歯が合っている状態であればしっかりと噛むことが可能で、唾液も十分に分泌されます。
ところが、入れ歯が合っていない状態ではしっかり噛むことができず、唾液の分泌が不十分になり、ドライマウスを起こしてしまうことにもなりかねません。

口腔乾燥症(ドライマウス)の症状

口やのどの乾燥

口腔乾燥症になっていると、口やのどが乾いた状態になります。
ドライマウスの原因である、唾液の分泌量の減少によって招くことになる症状です。

口内がネバネバする

口腔乾燥症では慢性的な唾液不足の状態になります。
唾液には抗菌作用や浄化作用などがあり、口のなかを健康的・衛生的に保つ役割を果たしてくれていますが、不足していると口のなかでは雑菌が増殖しやすくなり、口内がネバネバして不快感が出てしまいます。

むし歯・歯周病

口内の細菌が唾液の減少によって増殖すると、むし歯ができやすくなります。
歯周病菌も口のなかで多くなり、歯ぐきのはれ、出血などの歯周病症状が悪化していってしまいます。

嚥下(えんげ)障害

とりわけ乾燥した食べ物を飲み込みにくくなるという症状が起こります。
この症状も唾液の分泌量が減少しているために起こるもので、口に入れた食べ物をすべりやすくするという唾液の役割を果たすことができなくなるために招いてしまう症状です。

不快な口臭

唾液の減少により口内で細菌が増殖すると、嫌な口臭が出るようになります。
口臭には朝に目が覚めたとき、お腹が空いているときなど誰にでも起こり得る生理的口臭と、口腔乾燥症、歯周病、舌苔(ぜったい)などで治療の対象となる病的口臭の2種類が存在します。

味覚障害

唾液の分泌量が減少することにより、食品の味物質が溶出しにくくなったり、舌の表面に存在し、味を感じる細胞である味蕾(みらい)が働きにくくなったりします。
その結果、食事をしていても味がわからなくなるという味覚障害の症状が引き起こされてしまうというわけです。

舌痛症(ぜっつうしょう)

口腔乾燥症になっている人のなかには、舌痛症を引き起こしている人が多いといいます。
症状としては舌がひりひり痛んだり、痛みのせいで会話や食事が苦痛に感じます。
舌痛症は自律神経に狂いが生じていたり、血行不良で口内の免疫力が落ちていることが多かったりするほか、唾液の分泌低下により舌に炎症が生じやすくなるといわれています。

口内炎・口腔カンジダ症

アフタ性口内炎や口腔カンジダ症が、口腔乾燥症で起こることがあります。
アフタ性口内炎は細菌による炎症が、口腔カンジダ症は真菌の一種であるカンジダ菌が原因で起こります。
唾液の分泌低下により唾液の役割である抗菌作用などが十分に発揮されなくなることが原因とされています。

傷の治りが悪い

唾液の役割の一つには、傷の修復があります。
不足している状態では傷が治りにくくなってしまうといわれています。

舌苔の肥厚

舌苔とは、舌に付着している白いコケのようなものです。
口腔乾燥症では唾液で舌苔が洗い流されず、厚く大きくなってしまいます。
また、舌苔が乾燥してこびりついてしまい、除去しにくくなってしまうほか、不快な口臭を助長する原因にもなります。

風邪などの感染症

唾液の重要な役割である抗菌作用や自浄作用が、唾液の分泌低下によって十分に発揮されなくなると、風邪などの感染症のリスクが高まります。
抗菌・自浄作用がうまく働かなくなることで、ウイルスや細菌の侵入を食い止めることが困難になるために招いてしまう異常です。

胃炎・食道炎

胃炎や食道炎も、唾液の分泌が低下してしまうために起こりやすくなります。
唾液が不足することで唾液の役割である消化や粘膜を守る作用がうまく機能しなくなり、消化不良や摂取したものが逆流することにより、消化器官が損傷しやすくなってしまいます。

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)

唾液の分泌量が低下することなどが原因で起こります。
口内の雑菌が間違って入り込んでしまうことによって、誤嚥性肺炎は引き起こされてしまいます。

口腔乾燥症(ドライマウス)の自己チェック

1.3ヶ月以上にわたり、毎日、口のなかの乾燥状態が続いている
2.あごの下が繰り返しまたは常にはれている
3.乾いた食べ物を飲み込むために水を飲むことがよくある
4.日中、水をたくさん飲んでいる
5.夜間にのどの渇きを感じて水を飲んでいる6.乾いた食べ物が噛みづらい
7.食べ物が飲み込みづらい8.口内がネバネバしている
9.口内が粘っているために話しにくい
10.不快な口臭がする
11.義歯を使用しているために傷を負いやすい

これはあるドライマウス専門外来のドライマウス問診表を参考に作成したリストですが、何個あてはまる項目があったでしょうか?
該当する項目が多いほど口腔乾燥症を起こしている可能性が高いため、いくつもあてはまったという人はとくに、病院を受診したほうがよいでしょう。
また、あてはまる数が少なかったけれど気になる症状があるという人も同様に、一度くわしく診てもらうことをおすすめします。

なお、ほかにも口腔乾燥症の自己チェック法があります。
ガムを10分間噛むことにより、そのあいだに出た唾液を空のコップなどにためるだけの方法です。
量をはかってみて、10ml以下しかなかった人は、口腔乾燥症の疑いがあります。

口腔乾燥症(ドライマウス)の検査・診断

診療科

口腔乾燥症にあてはまるような症状があった場合、どの診療科のある病院へ行けばいいのか迷ってしまう人もいるでしょう。
口全般のケアに対応しているのは歯科ですが、近年はドライマウス専門外来を設置している医療機関もあります。
また、口腔内科や口腔外科のある病院へ行くというのも選択肢のなかに含まれるでしょう。

問診

生活習慣のこと、起こっている症状のこと、過去に経験した病気のこと、いま使用している薬のことなどが質問されます。
急に質問を受けてパッと答えが浮かぶ人はいいのですが、自信がない人は事前に情報をまとめたものを用意しておいて、当日持参するとスムーズです。

唾液量の検査

ガムを10分間にわたり噛み続けて出た唾液の量を測定する検査が行なわれています。
自覚症状や口内の症状があり、測定の結果が10mm以下の場合には、ドライマウスと診断されることになります。

なお、この検査法のことはガムテストといいます。
そのほか、ガーゼを使った検査方法もあり、これはサクソンテストという名称です。
ガーゼを噛むことにより唾液の出る量を測定する方法であり、2g2分という基準値以下を示した場合には口腔乾燥症と診断されることになります。

唾液腺の検査

唾液を作り出すことができなくなっているために口腔乾燥症を引き起こしているのか、水分が減少したために口腔乾燥症を引き起こしているのかを探るために行なわれている検査です。
唾液腺機能シンチグラムという検査方法で、検査結果で機能に問題がなければ水分が減少したために口腔乾燥症になっていることがわかり、機能に低下が認められた場合には唾液を作り出すことができなくなったために口腔乾燥症になっているということがわかります。

その他の検査

別の病気が隠れていないか探ることなどを目的に、必要に応じて行なわれている検査があります。
血液検査、MRI検査、CT検査、唾液腺造影検査などがこれにあたります。

シェーグレン症候群の検査

シェーグレン症候群を調べることを目的に、涙の量の検査であるシルマーテストが医療機関で行なわれています。
また、シェーグレン症候群の疑いがある人に対しては、局所麻酔をかけ、下くちびるの内側の小唾液腺の摘出を行ない詳細を調べる口唇生検が行なわれることがあります。

口腔乾燥症(ドライマウス)の治療

原因療法

口腔乾燥症を引き起こしている原因自体を取り除く治療法が原因療法です。
使用中の薬剤の副作用によってドライマウスになっている場合には、薬の使用量を少なくしたり、別の種類の薬に変更したりする対処法が検討されますし、糖尿病や腎不全などの病気によって口腔乾燥症を起こしている場合には、原因となっている病気に対する治療が優先される形になるのが一般的です。

また、ストレスによってドライマウスの状態になっている場合、カウンセリングなどを行なうことによって問題の解決を図ります。
そのほか、シェーグレン症候群によって口腔乾燥症を招いている場合には、唾液の出をよくする薬を使った治療法が行なわれています。

対症療法

口腔乾燥症によって起こる症状を緩和することを目的に行なわれる治療法です。
唾液の分泌を促すのみ薬(サリグレン、エポザック、サラジェンなど)のほか、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)や麦門冬湯(ばくもんどうとう)、温経湯(うんけいとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)といった漢方薬が使用されることがありますし、口腔乾燥症が引き金となる口内炎や口腔カンジダ症に対しては、軟膏・うがい薬・内服薬の抗真菌剤を使った治療が行なわれています。

また、唾液とほとんど一緒の成分が含まれている液体で、口に潤いを与えるスプレー式の人工唾液や、唾液と一緒の抗菌作用や粘膜修復作用をもたらしてくれる成分を含有しており、唾液に近い役割を果たす、口内に塗布するタイプの保湿ジェル、粘膜の保湿効果が期待できる洗口液が使用されることもありますし、夜間の口内の乾燥に対しては、保湿装置が使用されることもあります。

これはモイスチャープレートやモイスチャートレーといって、眠る前に装置内のリザーバーに人工唾液を塗布し、装着した状態で眠ります。
これによって眠っているあいだに人工唾液が少しずつ染み出してきて、口のなかに潤いがある状態を維持する効果を得ることが可能です。

そのほか、筋機能療法や唾液腺マッサージも、口腔乾燥症の治療に効果的といわれています。
高齢になったり脳卒中の後遺症が残ったりといったことが原因で顔面表情筋が弱まると、唾液の分泌量が減少してしまいます。
この筋肉を鍛錬することによって唾液が分泌されやすくする方法が筋機能療法です。

一方の唾液腺マッサージも唾液の分泌をよくする方法で、耳の下に位置する耳下腺や口のなかにある小唾液腺に対し順番にマッサージをほどこすことにより、効果を期待することができます。
上記の方法以外では、地味な方法ではあるものの、ガムや飴を噛むことによっても唾液腺に刺激が加わって、唾液の分泌が促進されます。

口腔乾燥症(ドライマウス)の予防・対策

口内を潤す

こまめに十分な量の水分補給を行ない、常に口のなかが潤っている状態にしましょう。
なお、水分はお酒だと利尿作用で脱水になる恐れがあるため控えたほうがいいですし、むし歯や糖尿病のことを考えると、糖分が含まれていない飲み物をチョイスすることが大切です。

室内の乾燥を防止する

空気が乾燥していると鼻が乾燥し、鼻詰まりを起こすことで口呼吸になってしまうリスクがあります。
部屋のなかの湿度を確認できるようにしておき、必要に応じて加湿器などを使用することもおすすめです。

十分に噛んで食べる

噛むという刺激が脳に伝達されることで唾液は分泌されます。
普段から十分に咀嚼して食べ物を飲み込む癖をつけておくと、噛む回数が多いほどに唾液の分泌量が増加します。

一口での咀嚼回数は最低30回、理想が50回といわれています。
はじめは数をかぞえながらでないと難しいかもしれませんが、慣れてくると意識しなくてもたくさん噛めるようになれます。

酸味のある食品を食べる・ガムを噛む・飴をなめる

レモンや梅干しのような酸味の強い食品には唾液を分泌を促進する効果があります。
また、飴をなめたりガムを噛んだりすることによって口のまわりの筋肉を鍛錬することになり、唾液の分泌が促進されます。

なお、酸味の強い食品は重度の口腔乾燥症の人には刺激があり過ぎて痛みが出てしまうこともあるため、そのような人が無理をして摂るようなことはしてはいけません。
そのほか、むし歯予防という点で、砂糖が使われているものは避けておくのが無難です。

噛みごたえのある食品の摂取を心がける

噛みごたえのないやわらかい食品ばかり摂取する習慣があると、口まわりの筋肉が弱くなってしまいます。
するめ、せんべい、アーモンド、たくあん、生のにんじん、乾パンなど、かたく噛みごたえのある食品を意欲的に摂ることで、口のまわりの筋肉の衰えを防止し、鍛えるようにしたいところです。

こまめにうがいをし歯をみがく

口腔乾燥症になっている人の口内は唾液の分泌量にとぼしく、不衛生な状態になりがちです。
むし歯、歯周病、口臭、口内炎、舌苔など、口内のトラブルを防ぐためにもこまめなうがいや歯みがきを行ないましょう。
なお、歯みがきでは口のなかを傷つけることがないよう、かたくないブラシでやさしくていねいにみがくことが大切です。

ストレスを発散する

強いストレスを受けてためこんでしまっていると、唾液の分泌低下を招いてしまいます。
ストレスを感じるときには放置することなく、十分に睡眠・休息をとる、適度に体を動かす、趣味の時間を作るなど、自分なりの方法で解消しましょう。
ただし、暴飲暴食のような不健康なストレス発散方法は逆に健康を害する原因になりますのでやめましょう。

たばこをやめる

たばこを吸う本数が多いと、唾液の分泌が抑制されるといわれています。
愛煙家にとっては難しいことではありますが、口腔乾燥症になりたくなければ禁煙をすることをおすすめします。
自分での禁煙が無理な場合には、禁煙外来の力を借りるというのもよい方法です。

飲酒は適量にする

お酒の飲み過ぎはアルコールの利尿作用による脱水の原因となり、唾液分泌量の減少を招いてしまいます。
アルコールの摂取はほどほどにしている分には問題ありませんので、お酒を飲む場合には適量で切り上げましょう。
なお、飲むときには水も一緒に飲む癖をつけていると、脱水症状を防げる可能性は高まります。

軽い運動を習慣化する

自律神経によって唾液の分泌はコントロールされています。
軽い運動を継続的に行なっていることにより、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
有酸素運動のジョギングやウォーキングなど、無理なく続けられる運動を行ないましょう。
なお、運動前や運動中、運動後の水分補給は忘れずにすることが、とくに暑い時期の熱中症や脱水症状防止のためには大切です。
塩分も失われてしまうため、水分だけでなく塩分の補給も忘れずに。

表情筋を動かす

誰かと喋ったり、笑ったり、歌ったりすることは、表情筋のよい運動になります。
唾液腺も刺激されて唾液の分泌がよくなり、たまると唾液の分泌が悪くなるストレスの発散にも効果的です。

唾液腺のマッサージを行なう

耳下腺・顎下腺・舌下腺のマッサージをほどこすことにより、唾液の分泌が促進されます。
耳下腺は耳の下にある唾液腺であり、上の奥歯あたりを後ろから前へと円を描くように刺激し、顎下腺は顎のエラのところから約3cm内側にある唾液腺であり、耳の下から顎の下あたりを指先で圧迫するように刺激、舌下腺は舌の付け根の真下にある顎の部分に位置する唾液腺であり、顎の下を親指を使って圧迫するように刺激します。
耳下腺は10回程度、顎下腺と舌下腺は5回程度マッサージすればOKです。

舌のストレッチを行なう

舌のストレッチを実践することによっても、唾液の分泌促進効果を期待することが可能です。
やりかたは簡単で、まず最初に舌を限界まで前に出して上下に動かし、次に舌を限界まで前に出して左右に動かします。
そして今度はくちびる全体をなめまわるように舌先をぐるぐるまわします。

入れ歯が合っているか確かめる

入れ歯が合っていないと食べ物をしっかりと噛めず、唾液の分泌が悪くなってしまいます。
自分に合っているか確認し、合っていない場合には調節することが大切です。

病院へ行く

少しでも口腔乾燥症かもしれないと思えるような症状があった場合には、早期に医療機関へ行ってみることをおすすめします。
口腔乾燥症には深刻な病気が原因として隠れている場合もあり、発見が遅くなると深刻な問題を招くことになりかねません。

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