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吃音症(どもり)の原因・症状・治療法をまとめてました

公開日: : 最終更新日:2015/02/17 歯・口の病気 , , , ,

吃音症(どもり)の原因
話すときにどもってしまう吃音症は、きちんと治療すれば克服できます。
どもることを恐れて会話を避けていても、自然に治ることはありません。
むしろ、いつまでも一人で抱え込んでいると症状は悪化する一方です。

吃音症にはいくつかのタイプがあり、原因や治療法も様々です。
このサイトでは、吃音症の主な原因から、よくある症状、検査や治療の内容、子どもの吃音症、就職活動や仕事時の対応まで、吃音症の克服に役立つ情報をご紹介していきます。

吃音症とは?…

吃音症(きつおんしょう)とは、会話の途中で言葉が詰まったり、第一声がなかなか出せない、言葉を連続で発するといったようにスムーズに話すことができなくなる病気のこと。

別名「どもり恐怖症」とも呼ばれています。WHO(世界保健機関)では吃音症を「会話の流暢性とリズムの障害」としており、欧米などでは法的に障害認定している国もあります。日本でも基本的には医療機関で受診でき、健康保険が適用されます。

吃音の発症年齢は、言葉を覚えて話し始める2歳前後が最も多く、5歳以下の子どもで約5%、学齢期の子どもで約1.2%、成人では0.8~1.2%が吃音者だと言われています。

発症年齢と割合を見て分かるとおり、吃音症は小さな子どもに多い病気ですが、幼少期に吃音症(スムーズに話せていない)と自覚することはほとんどありません。
また、どもりやすい言葉や場面、どもり方などには個人差があるため大人になっても気付かないことがあるのですが、自覚すると治りにくくなってしまいます。

一般的に吃音症は「緊張するからどもるのではなく、どもるから緊張する」ものとされており、自分がどもっていることに気付いてしまうとそれを意識することによってどもりが定着し、ますます症状が悪化します。

その結果、どもりが気になって人前で話せなくなったり、人とコミュニケーションをとることに苦痛や恐怖を感じるようになり、うつ病や対人恐怖症、引きこもりなどの二次障害につながることがあります。
重度になると自殺に至るケースも少なくないため、吃音症の疑いがある場合は、できるだけ早めに対処することが大切です。

吃音症の原因は?…

吃音症には様々な原因が考えられており、未だに特定されていません。
ただ、現時点では一つのことが原因となって発症するよりも、複数の要因が重なって発症するという見方が強いようです。
現在、吃音症の原因には以下のような説があります。

遺伝的要因

最近の研究では吃音の原因遺伝子が特定されてきており、一部の吃音は遺伝子が関与していると考えられています。
ただし、多くの場合は遺伝的要因に環境などが加わることで発症しており、吃音症の親を持つ子どもが必ず吃音症になるというわけではありません。
また、生まれつきの資質としては、遺伝子の他に脳機能障害が挙げられます。

心理的要因

幼少期に過度の不安や緊張、ストレスといった心理的な影響を受けると吃音の発症率が高くなることが分かっており、しつけの厳しい親の元で育った子どもは吃音症になりやすいと言われています。

環境要因

子どもは身近な人の話し方を真似しながら言葉を覚えていくため、周囲に吃音症の人がいた場合、その話し方が影響して吃音症になる可能性があります。
これは、言葉を覚え始める幼児期に限らず、学齢期の子どもでも吃音症の人をからかい、わざと真似てるうちに吃音症になったケースもあります。

また、心理的要因とも関連してきますが、話し方を注意されたことで吃音症になることがあります。
子どもの脳は言語機能が未発達であるため、どもるのは仕方ないのですが、そのことを叱られると「どもる=悪いこと」だと思い込み、どもりを隠そうと意識しすぎて吃音が定着してしまいます。
その他、幼少期に左利きから右利きに矯正した場合も脳に負担がかかり、吃音症のような症状が出ることがあります。

よくある症状について…

吃音症は大まかに言うと、言葉が円滑に話せない症状を示す病名ですが、どのような状態で円滑に話せなくなるかは人によって異なります。
また、吃音症の症状は通常、同じ状態が続くことはなく、段階を踏んで徐々に変化していきます。

吃音症の主な症状の分類

◆ 連発型(連声型)
「おはようございます」と言おうとしているのに「お、お、お、おはようございます」と言ってしまうなど、最初の言葉を連続して発する状態。

◆ 伸発型
「おーーーはようございます」といったように最初の言葉を引き伸ばして発する状態。

◆ 難発型(無声型、無音型)
「おはようございます」と言うところを「お‥‥‥」で止まってしまうなど、最初の言葉で詰まり、その後の言葉が続かない状態。

吃音の段階

◆ 第1段階:難発
吃音発生時は多くの場合、最初の言葉から後が続かなくなる難発型で始まります。
ほとんどの人は、この段階では自覚がありません。

◆ 第2段階:連発
後の言葉が続くようになるものの、最初の言葉を連続して発してしまいます。
この段階でも自覚のない人が多いようです。

◆ 第3段階:連発+伸発
最初の言葉を引き伸ばして発するようになるとようやく異変に気付き、自分の話し方が気になり始めます。

◆ 第4段階:難発+伸発
最初の言葉が出にくいことが多くなり、言葉を引き伸ばす時間が長くなります。
時折、吃音に伴う動作などが出ることもあります。
この段階になると、大半の人が吃音を強く自覚するようになります。

◆ 第5段階:連発+伸発+難発
吃音を常に気にしてしまい、どもりそうな言葉や場面を避けるようになります。
中には、話すこと自体を避け、人付き合いをしなくなる人もいます。

幼児のどもりについて

どもりは2歳前後をピークに、5歳までの幼児期に最も現れやすくなります。

この時期に現れるどもりを「発達性吃音」と言います。

幼児期には右脳と左脳の言語脳野の機能分化がまだ進んでおらず、話す内容が頭に浮かんでから言葉として発するまでに時間がかかるため、多少どもってしまうのは仕方のないことです。

言葉を覚え、話し始めたばかりの子どもは話すことが楽しく、たくさんしゃべりたいという気持ちが先走って言葉がつっかえたりすることはよくあります。

こういった吃音は通常、成長するにつれて自然に治っていくものなので特に心配する必要はなく、むしろ親があまり気にしすぎてはいけません。

幼児期に発症する吃音の多くは、親の厳しいしつけによる精神的ストレスやどもりを悪いものと思い込んでしまうことに原因があります。

どもらない話し方を無理に教え込ませようとしたりどもりを叱ってしまうと、子どもは話すことに苦痛や恐怖を感じ、どもらないように意識しすぎて余計にどもってしまったりどもりを隠そうとして話さなくなっていきます。

そうなると、どんどん悪化してどもりが定着していき、幼児期を過ぎて大人になっても治らなくなってしまうのです。

吃音症は意識すればするほど治療が難しくなるため、大人の吃音症は治りにくいと言われています。

幼児期の子どもが吃音を自覚することはほとんどありませんが、どもりを注意したり責めたりすると本人に意識させてしまい、悪循環になるので絶対に行ってはいけません。

幼児期のどもりにはあまり敏感にならず、温かく見守ってあげることが大切です。

子供のどもりについて

多くの場合、幼児期に現れるどもりは小学校へ入学するまでに自然と治りますが、中には学齢期を迎えても治らない子どもがいます。

学齢期のどもりは幼児期に比べて症状が悪化しやすく、治りにくい傾向にあります。

家族や身内など、ごく身近な人と接していた幼児期とは違い、学校へ通うようになると行動範囲が広がり、様々な人と接する機会が増えます。

すると、今までは普通と思っていた自分の話し方が他の子と違うことに気付いたり、同級生からどもりを指摘され、からかわれたりすることで徐々に吃音症であることを自覚するようになります。

また、吃音症は広く知られているものではないため、他の子どもだけでなく教師などの大人から注意されて気にするようになってしまうケースもあります。

そういった中で、自分の話し方をコンプレックスに感じるようになればそのことばかりを意識してしまい、余計に言葉をスムーズに発せなくなってどもりが定着→悪化→治りにくいという悪循環に陥ってしまうのです。

幼児期のどもりは誰にでもあることなので特に気にする必要はありませんが、学齢期になってもどもりがなくならず、症状がひどくなったり頻繁に現れるようであれば早急に対策を行わなければいけません。

万一、どもりが原因で学校でいじめられるような事態になってしまうと子どもはどんどん自信を失い、登校拒否や引きこもりになるばかりか最悪の場合、自殺に至る恐れもあります。

子どもが心に深い傷を負ってしまう前に、親御さんがいち早く気付いてあげること。

そして、すぐに医療機関に相談し、適切な治療を受けさせることが何より大切です。

病院は何科?

吃音症の診察は病院によって異なりますが、主に耳鼻咽喉科や神経内科、精神科、心療内科、リハビリテーション科などで行っています。

吃音症の診療科目は特に決まっておらず、吃音の知識を持つ医師や言語障害などを治療する言語聴覚士がいれば診察できるようになっています。

通常は耳鼻咽喉科で診断や治療を行っている病院が多いようです。

診療科目によって治療法などは異なるため、病院選びに迷っている場合はご自身の吃音の原因や症状に適した診療科目で診察を行っている病院をおすすめします。

耳鼻咽喉科やリハビリテーション科では、吃音症を言語障害の一つとしてスムーズに話すトレーニング(言語療法)などを行います。

精神科や心療内科では、心理的要因で引き起こされた吃音症に対してメンタル面から治療していく心理療法などを行います。

心理的要因による吃音でなくても、どもりによって強いストレスを感じていたり人と会話することに不安や恐怖を感じている場合は、精神科や心療内科が良いでしょう。

また、吃音はごくまれに、環境や精神的ストレスではなく「てんかん」の発作などが原因となっているケースがあります。

てんかんとは、脳の神経細胞に異常が起こる神経疾患の一つで、けいれんや意識障害などの発作に伴い、吃音の症状が現れることがあります。

てんかん発作と吃音に悩んでいる場合は、神経内科が適しています。

とはいえ、全国的に見ても吃音治療を行っている病院は決して多くはなく、選択肢は限られています。

病院が見つかれば、診療科目にこだわらず、まずは医師に相談することが大切です。

検査の内容について

吃音症の検査には様々な方法があり、通常は複数の検査を行います。

吃音症の原因は特定が難しいため、あらゆる観点から検査してみなければ適切な治療法を決めることができないからです。

また、対象者が大人か子どもかによって検査内容は異なります。

大人の場合、リハビリセンターや音声言語医学会などで検査することができます。

発音や言語の検査が主となりますが、場合によっては脳のMRI検査を行うこともあります。

心理的要因で引き起こされたと考えられる吃音症は精神科や心療内科などでカウンセリングを行います。

環境要因が考えられる場合は、耳鼻科で検査することもあります。

最も吃音が出やすい幼児期や学齢期の子どもの場合、代表的な検査方法は以下の2つです。

これらの検査は、言語聴覚士のいる「ことばの教室」などで受けることができます。

直接要因の検査

主に「吃音小学生用コミュニケーション態度自己評定尺度」を用いて吃音を発症した直接的な原因を調べます。

これは、性格や態度、行動パターンなどを客観的に評価するもので、学齢期の子どもの吃音検査ではよく用いられる一般的な方法です。

間接要因の検査

主に「TS式幼児・児童性格診断検査」を用いて、吃音を発症した間接的な原因を調べます。

これは、性格が形成される前の基礎段階にある幼児期の子どもを客観的に把握し、今後の成長をはかることで養育に必要な配慮を見出すための検査です。

イエス・ノー形式の簡単な質問に回答することで、顕示性、神経質、情緒不安、自制力、依存性、退行性、攻撃性、社会性、家庭適応、学校適応、体質傾向の計11項目を診断します。

催眠療法による治療

催眠療法とは、催眠術を使って潜在意識に働きかける心理療法です。

吃音を発症するきっかけは心因的な要素が大きく関係しており、どもりに対して不安や恐怖心を抱くことで、さらに症状が悪化します。

吃音症を治療していく上で一番の妨げとなるのが本人がどもりを強く認識すること、話し方を意識しすぎること。

「どもったらどうしよう‥‥」と不安になりながら気をつけて話そうとするとかえってどもりが強くなり、それが定着してしまいます。

そういった精神面でのマイナス要素を取り除くために、どもらずスムーズに話せているプラスの自分をイメージできるように暗示をかけることで症状の悪化を抑え、どもりを克服しようというのがこの治療の目的です。

催眠術と聞くと少し怪しく思われるかもしれませんが、例えるなら、アスリートが行うイメージトレーニングを一般の人でも上手くできるようにサポートするといったものです。

催眠療法は昔から吃音治療に用いられてきた定番の治療法であり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)やパニック障害などの治療にも投薬治療やカウンセリングと合わせて行われています。

そのため、吃音によってうつ病などの二次障害が出ている場合には効果的に作用すると言われています。

ただし、催眠療法のみで吃音症を完全に克服することは難しく、通常は言語療法などと併用して行います。

また、効果には個人差が大きく、大人になってから吃音を発症したりすでに症状が進行している場合は効果があまり期待できないとされています。

カウンセラーとの相性もあるので、確実に改善できるものではありませんが、試してみる価値は大いにあると思います。

呼吸法による治療

吃音症状が出た際に、どもりによる焦りやプレッシャーが原因で呼吸が浅くなったり呼吸困難になることがあります。

呼吸が浅くなると、思うように発音できなくなってさらにどもりやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。

そのため、吃音治療では呼吸困難を回避する正しい呼吸法を身につける必要があり、それをマスターすることによってどもりの改善にもつながります。

呼吸が浅くなるというのは、息を吸ったときに胸や肩が押し上げられる「胸式呼吸」をしている状態です。

胸の一部で呼吸をする胸式呼吸だと、心身を緊張させる交感神経が活発に働いてしまい、言葉をスムーズに発することができません。

吃音症の治療では、これとは反対に心身をリラックスさせる副交感神経の働きを活性化する「腹式呼吸」を行います。

腹式呼吸は、お腹で呼吸することを意識しながら深く息を吸い込んで吐き出し、横隔膜を上下させます。

腹部にたくさんの空気を送り込むことで血液循環も良くなり、心身ともに健康な状態を維持できる理想的な治療法です。

どもりそうな場面だけでなく、日頃からお腹で呼吸することを習慣づけていれば症状の出る頻度を減らしていくことができます。

また、吃音症ではない人も、ストレスを感じたり緊張する場面で落ち着きを取り戻したいときには腹式呼吸が有用です。

腹式呼吸を用いた呼吸法による治療は、一音一音ハッキリと発音させることは難しく、吃音症を完全に克服させることはできないという意見が多いため有効性に関しては評価が分かれていますが、手軽にどもりを緩和できるという点では非常に役立つとされています。

トレーニングによる治療

症状の軽い吃音症であれば、スムーズに話す練習やトレーニングを行うことでどもりの改善が期待できます。

最近では、自宅で行える教材やDVDがネットなどで販売されており、忙しくて病院に通う時間のない人には最適です。

どもり改善トレーニングには様々なものがありますが、中でも手軽にできて呼吸法のトレーニングも同時に行える「発声トレーニング」の方法を簡単にご紹介します。

まず、空気を大きく吸い込んで下腹部に力を入れ、その状態を数秒キープしてからゆっくりと息を吐き出す「腹式呼吸」を行います。

腹式呼吸は背筋を伸ばし、鼻から息を吸い込みながらお腹を膨らませ、口から息を吐き出しながらお腹をへこませるのがポイントです。

これを何回か行って慣れてきたら、次は下腹部に力を入れたときにゆっくりと一語ずつ発声します。

少しずつ息を吐きながら「こーーんーーにーーちーーはーー」といったように母音を引き伸ばし、遅すぎるくらいのスピードでゆっくりと発しましょう。

全ての言葉を引き伸ばすのが難しいようであれば、初めは一語だけでも構いません。

徐々に語数を増やしていき、単語で慣れてきたら少し長めの文章に挑戦します。

文章を読むときは、呼吸が苦しくならないように適度に息継ぎをしながら無理せず行ってください。

このトレーニングは即効性のあるものではなく、一定期間続けてみなければ効果は見込めません。

また、他の治療法と同様に個人差があり、人によって合う・合わないがあるため、中には一向に効果が見られない人もいます。

しかし、自分に合っていればほとんどお金を使うことなくどもり改善が期待できるので、諦めず地道に続けていくことが大切です。

薬による治療

通常、吃音症の原因は複数の要素が絡んでいるため治療でも様々な方法が行われており、その一つに薬物療法があります。

しかし、吃音症の薬物療法については未だ試行錯誤の段階であり、全ての薬の効果が実証されているわけではありません。

そのため、処方される薬の多くは、吃音を根本的に改善する特効薬ではなく、吃音症状を悪化させないために精神を安定させる抗うつ剤や抗不安剤といった「対処療法」の薬が中心となります。

≪吃音症状の悪化を抑制する薬≫

・ルボックス

うつ状態を引き起こすアドレナリンやドーパミンなどの脳内物質を抑え、リラックス作用のあるセロトニンの濃度を高める働きがあります。

気持ちを落ち着かせる効果があり、会話に対する不安や恐怖心の緩和にも有効です。

・レキソタン

穏やかな鎮静作用があり、どもりによる焦りや緊張を和らげる効果があります。

ただし、軽い催眠作用もあるので、車の運転時などには注意が必要です。

・アモキサン脳に直接働きかけ、自律神経を調整する働きがあります。

うつ病に優れた効果を発揮する薬として知られており、吃音に伴う精神的な症状にも高い効果が期待できます。

≪吃音症状そのものを軽減する薬≫

・オランザピン(商品名:ジプレキサ)

アメリカの実験で吃音症状の軽減効果が実証された非定型抗精神病薬です。

日本では統合失調症の治療薬として承認されています。

・交感神経β受容体遮断薬(インデラル、アルマール、ミケランなど)

心身を緊張させる交感神経のアドレナリン受容体のうち、β受容体のみを遮断します。

どもりが出やすい緊張する場面で話すときなどに有効です。

電話対応について

多くの吃音者が最も苦手としているのが電話対応です。

面と向かっているときは問題なく話せるのに電話でのやりとりになると急にどもってしまったり、着信音や呼び出し音を聞いただけで不安や恐怖を感じる人も少なくありません。

そのため、吃音者は電話対応の仕事を避ける傾向がありますが、会社などに勤めていれば多かれ少なかれ電話を使わなければいけないときがあります。

しかし、電話が鳴っても受話器を取るまでに時間がかかって切れてしまう、第一声がなかなか出なくてイタズラ電話と勘違いされてしまう、早く通話を終わらせたくて自然と早口になってしまう、会社名や自分の名前、呼び出してもらう人の名前など、言い換えのきかない言葉を発するときに詰まってしまうケースが多いようです。

電話は基本的に声だけが頼りですから、面識のない相手だと話し方ひとつで人柄などを判断されます。

それが会社にとって大事な取引相手であれば仕事のできない社員という印象を与えてしまい、信用を失うことになりかねません。

また、どもりを気にするあまり通話の内容に集中できず、重要な用件を聞き逃したり、伝え忘れてしまう可能性もあります。

電話対応での吃音の解決策は、とにかく電話に慣れることです。

自分が吃音症であることを知る身近な人に協力してもらいましょう。

慣れるまで何度も電話で話しているうちに少しずつ自信がつき、電話に対する恐怖心が和らぎます。

また、何かを伝える際には、ある程度の内容を紙に書いておいたり、手で軽くリズムを刻みながらタイミングを取るなど、ちょっとした工夫をするだけでも大きく違ってきます。

面接時の対応について

どの職場で働くときにも必ずと言っていいほど行われる面接は誰でも少なからず緊張するものであり、吃音者にとってはどもりやすい場面の一つです。

面接では通常、仕事に対する意気込みや考え方だけでなく、その人の性格や人柄などを考慮するために話し方も見られます。

もちろん、職場によっては話し方など関係なしに仕事における能力だけで判断するところもありますが、大抵は話の内容よりも雰囲気や印象で判断する面接官が多い傾向にあります。

極端に言えば、しっかりとした考えを持っている人よりも、内容は薄くてもテキパキと答えられる人の方が採用されやすいのです。

質問になかなか答えられなかったり、おどおどした話し方だと面接官は「この人に仕事を任せて大丈夫なのか」「職場に馴染めないのではないか」と心配になり、不採用の可能性が高くなります。

面接のように、吃音症でなくても言葉が詰まってしまうような緊張する場面ではマイナス思考がさらなる吃音を招いてしまいます。

「どもったらどうしよう‥‥」「どもったら落とされるかもしれない‥‥」といった不安な気持ちが焦りとなって言葉が上手く出てこず、余計に緊張してしまうという悪循環に陥ります。

このような事態にならないようにするには、やはり慣れるしかありません。

身近な人に協力してもらい、面接の練習を何度も行うことをおすすめします。

また、どもりやすい言葉を別の言葉に言い換えたり、早口にならないように注意することも大切です。

どもりが出ると焦って早口になりがちですが、早口の人は自己中心的で他人の話を聞かない印象を持たれてしまうため、ゆっくりと話す練習をしておくと良いでしょう。

仕事時の対応について

社会に出て仕事をするようになれば、人と接する機会が多くなります。

接客業はもちろんのこと、デスクワークでも職場の人と話す場面は当然ありますし、時には来客への対応や電話での対応を任されることもあります。

そうした中で、吃音者は症状が日に日にひどくなったり、どもらず話せていた人がいつの間にか吃音症になってしまうケースがあります。

職種にもよりますが、大抵の場合、吃音症は少なからず仕事に支障をきたし、それによって様々な問題が出てきます。

例えば、自分の希望を上司に上手く伝えられず、嫌な仕事を無理して引き受けていると仕事は長続きしません。

取引先の人やお客さんに対応する際、どもっていると仕事ができない人と思われ、会社全体の印象を悪くしてしまう可能性もあります。

どもりを隠そうとして職場の人たちとの会話を避けているとどんどん孤立していき、働きづらい環境を自ら作ってしまいます。

そうなると、どもりがますます悪化し、うつ病や対人恐怖症などの二次障害を引き起こしてしまいます。

どもりを仕事に影響させないようにするのは非常に困難なので、一刻も早く治療を行い、吃音症を改善することが最善の策です。

また、吃音症は悩めば悩むほどどもりやすくなります。

一人で抱え込んでいると悲観的な考えしか浮かんできません。

反対に、親しい友人や専門機関に相談したり、吃音症を職場の人に打ち明けることで気持ちが楽になり、どもりが出にくくなるケースもあります。

周りの人に理解してもらい、少しでも前向きに考える努力をすることが吃音症の克服につながります。

就職活動での対応について

吃音症だから就職できないということはありませんが、就職活動をする上で不利になる場合があります。

まず、面接でスムーズに話せないと消極的な人だと誤解され、仕事に対しても積極的に打ち込めないのではないかと思われてしまいます。

どもったことで焦りを感じ、早口になってしまうとせっかちで他人の話を聞かない人という印象を与えてしまいます。

どもりを誤魔化して採用されたとしても、いざ職場に入ると周りの人たちと上手くコミュニケーションをとれないことで仕事も上手くいかず、結局は辞めてしまう人が多いようです。

一番良いのは就職前に吃音症を克服することですが、大人の吃音治療は難しく、そう簡単に改善できるものではありません。

吃音症を抱えながら就職する場合、面接時に自分が吃音症であることを伝えておくと良いでしょう。

中には、吃音症では仕事にならないと落とされるところがあるかもしれませんが、吃音症に理解のある企業もありますし、能力より人間性を重視する面接官は多くいます。

初めに「私は吃音症なので、どもってしまうことがあります」と前置きをしておくことで気持ちも楽になり、自分のアピールポイントなどをきちんと伝えられるようになります。

また、ハローワークなどで就職活動を行う場合は面接時に吃音症のことを話した方が良いかを職員に相談したり、吃音症にはどういった仕事が向いているのかを吃音の専門機関に聞いてみるという手もあります。

どもりを隠し通して仕事を続けていくのはなかなか難しいですし、一人で抱え込むよりも素直に打ち明けた方が吃音症を克服しやすくなります。

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