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がん治療の様々な療法を詳しくご紹介!

公開日: : 最終更新日:2016/06/30 がん

手術の方法や詳細の説明

ひとくちにがんの治療方法といっても、実にさまざまなものがあります。
なかでも代表的なのはがんの「三大療法」と呼ばれるものであり、これは「外科療法」と「化学療法」そして「放射線療法」の3つを指します。
このなかでもっとも効果的なのは、がんの病巣を物理的に排除することができる外科手術です。
がんの手術法には、いったいどのようなものがあるのでしょうか。

拡大根治手術

近年まで一般的だったがんの手術法が拡大根治手術です。
がんができた部位とその周辺を余裕をもって大きく切り取り、病巣を排除した根本的な治療を目指します。
患者の肉体的な負担が大きく、現在では放射線療法や化学療法と組み合わせての治療が多くなっています。

縮小手術

拡大根治手術で切り取る範囲よりも小さく抑え、必要最低限の排除を目指した手術法です。
臓器などの機能を自然に残すことを目的としており、おもに早期がんの治療でおこなわれます。

機能温存手術

この手術がおこなわれるのは、おもに体の機能の損失を抑えたい場合においてです。
直腸がんで切除が必要な場合にも肛門の機能は残したい場合や、膀胱がんでは勃起の機能、前立腺がんでは排尿の機能など、体の本来の機能を損なわないことを目的としておこなわれます。
すべてを手術前のまま残すことが難しい場合でも、できるだけ温存することを目標といています。

姑息手術

手術後もがんを完全に取り除くことが難しい、進行がんに対しておこなわれます。
そのまま放置しておくよりは、排除をしたほうががんの進行を抑えられると判断された場合にとられる方法です。
完全に手術で除去するのではなく、放射線や抗がん剤を組み合わせることによる、症状の緩和が主目的になるのが一般的です。

内視鏡手術

がん治療の外科手術のなかでも患者の肉体的負担が少ない手術法です。
お腹に複数の穴をあけ、そこからカメラのついた内視鏡を挿しこみ、モニターに映った患部を見ながら手術をおこないます。
なお、ほかにはEMR、腹腔鏡手術、体腔鏡手術などとも呼ばれます。
メスで切り開く範囲も少なく術後の回復が早いのが特徴ですが、最新の医療機器と内視鏡手術の経験が豊富な医師が揃っている病院でしか受けることができません。
内視鏡手術は、希望すれば日本のどこにいても受けられるわけではないというのが問題点といえるでしょう。

放射線治療の方法や詳細の説明

がんの「三大療法」のひとつが放射線治療です。
耳にしたことがある人も多いでしょうが、具体的にどのような治療をおこなうのかは理解していないということも多いはずです。
がんの放射線治療とはどのようにおこなわれるのでしょうか。

放射線治療とは

放射線を用いて肉体的負担などを極力減らし、がんを安全に、効果的に治療することを目的としておこなわれます。
具体的なメカニズムは、がん細胞内の遺伝子にダメージを与え、がん細胞を破壊することで進行をストップさせることができます。
放射線治療をおこなった際に健康な細胞もダメージを受けますが、放射線によって破壊されるがん細胞とは違い、健康な細胞は自分でダメージを修復することができます。
がんの進行度によって放射線治療のみがおこなわれる場合と、外科手術などと組み合わせた治療がおこなわれる場合があります。
放射線治療のみで治癒を目指すケースでは、早期の前立腺がんや喉頭がんなどが挙げられます。
ほかの治療法と組み合わせてのケースでは乳がんなどが代表的です。

放射線治療に用いられるレーザーの種類

基本的にはエックス線、電子線、ガンマ線などの放射線を使用します。
ほかにも重粒子線、陽子線などが用いられる場合もありますが、これらは一部の医療施設で使用されるもので一般的ではないでしょう。

放射線治療のメリット

放射線治療のメリットはなんといっても体の一部を切除しなくても良いことです。
手術による患部の切除でもともとの体の機能も一緒に失われることを防ぎます。
たとえば、前立腺がんは勃起の機能を損なわないように治療ができます。
がんになる前と同様の体の機能を維持しながら治療ができることが最大のメリットと言えます。
また、お年寄りなど体力的に外科手術が難しい場合などにもがん治療を受けることができます。
しかしながら、どのようながんでも受けられるわけではなく、がんのできた部位やがんの種類、進行度などで放射線治療が効果的かどうかが判断されます。

放射線治療のデメリット

放射線は健康な細胞にもある程度のダメージを与えてしまうため、これがもとで副作用が起こる場合があります。
放射線治療での副作用として挙げられるものは皮膚のかゆみ、吐き気、照射部位の炎症・ほてり、前身の倦怠感などが代表的です。
副作用には治療中に起こる急性のものと治療後少し経ってから起こる晩期型がありますが、報告されているもののほとんどは急性のものです。
近年は放射線治療の研究も進み、照射範囲や照射時間を減らしながらも効果的な治療ができるようになっています。
副作用の心配は昔に比べ格段と少なくなってるといえるでしょう。

光線力学的療法の方法や詳細の説明

がんの治療法のひとつに「光線力学的療法」というものがあります。
別名PDTとも呼ばれ、放射線治療に代わる新しい試みとして注目されています。
光線力学的療法とはどのようなものなのでしょうか。

光線力学的療法の特徴

がん細胞に「光」を当てて壊滅させることを目的としています。
がん細胞を壊すことや局所的な治療であることから、放射線治療と似ているイメージを抱くと思います。
光線力学的療法の大きな特徴は、がんに侵されていない健康な細胞に影響がないところです。
放射線治療ではがん細胞の壊滅の際に健康な細胞にも少々のダメージがありますが、光線力学的療法ではその心配がないとされます。
そのため、小さな子どもやお年寄りなど、体力面や体への影響を抑えるために放射線治療が受けられない場合でも、この光線力学的療法であればがん治療を受けられるというメリットが注目されています。
光線力学的療法はがん治療だけではなく、心臓、眼、皮膚の疾患のほか、伝染病の治療に役立てるための研究もおこなわれています。

光線力学的療法のメカニズム

具体的な治療法は、まずレーザー光に反応する薬剤を静脈注射し、それからレーザー光を当ててがん細胞の壊滅を狙います。
特定の波長の光線を照射することにより、薬剤の性質が変化していくことを利用しています。
変化のなかで活性酸素種が発生し、それががん細胞を攻撃するという仕組みです。
健康な細胞を傷つけないというメリットから、初期の子宮頸がんなどでも提案される治療法です。
将来の妊娠・出産を望む女性にとって、体の機能を損なわない治療法は素晴らしいものとなります。

光線力学的療法の副作用

レーザー光に反応する薬剤はのちに体外に排出され、毒性もないものなので安全性は高いといえます。
副作用らしいものといえば、光に過敏になりやすいため日焼けしやすくなるケースがあります。
光線力学的療法を受ける場合には、日焼け止めクリームの塗布がすすめられる場合があります。
暗室にこもるなどの過剰な安静は必要なく、とくに室内においては通常の暮らしにほぼ支障がありません。

薬物療法(抗がん剤治療)の方法や詳細の説明

抗がん剤を用いたがんの治療は「薬物療法」の一種で、その名のとおり薬剤の投与でがんの治療を試みるものです。
この療法の大きな目的としては、がん細胞が増えることの阻止、がん細胞の成長を遅らせる、移転・再発の予防に加え、小さながんだった場合にほかの部位に移転していることを予想して早めに治療したい場合などが挙げられます。

抗がん剤療法の特徴

手術でのがん細胞の切除や放射線治療など局所的な療法に比べ、抗がん剤療法は広い範囲へのアタックが可能です。
この特徴から、移転が疑われる場合や実際に移転があった場合、また移転をあらかじめ予防したい場合や、血液やリンパに関わるがんなど広範囲への治療が必要なケースにおいて用いられる療法となっています。
抗がん剤のみでの治療が試みられるときと、ほかの療法との組み合わせがおこなわれるときがあります。
薬剤も一種類のみが投与されたり、複数のものを組み合わせて投与がされたりと、症状に合わせてさまざまなパターンがあります。

抗がん剤療法の種類

薬剤の作用の違いによっていくつかのパターンにわけられます。
化学物質でがんの増殖を抑えながら、今あるがん細胞の破壊を試みるものは「化学療法」と呼ばれています。
がん細胞の増殖に関わるホルモンをホルモン剤の投与で調節し、がん細胞が増えるのを抑えるものが「ホルモン療法」、がん細胞だけが持つ特徴を把握し、その特徴のみを持った細胞に働きかける薬剤(分子標的薬)を用いるものを「分子標的治療」と呼ばれます。

薬剤療法の方法

薬剤療法には、錠剤やカプセル状の薬剤など「飲み薬」だけを用いたものと点滴や注射などの薬剤を直接体内に投与するものがあります。
また、がんができている部位によっては、カテーテルやポートと呼ばれる器具を体内に埋め込み、血液の流れに薬剤を乗せてがん細胞に集中的に届ける「動注」という方法もあります。
治療の方法によっては、お腹の中や肺の周り、脳脊髄液に直接薬剤を注入するケースもあります。

薬剤療法での注意点

ほかのさまざまながん治療と同じく、担当医とのコミュニケーションが重要になります。
ほかの疾患で飲み続けている薬の種類や名前をしっかりと伝えることはもちろんですが、治療において気になることや疑問点は遠慮せずに聞きましょう。

温熱療法の方法や詳細の説明

がんの治療の方法のひとつに「温熱療法」というものがあります。
簡単にいえば、熱の力でがん細胞を壊滅させることを目的とした治療法です。
温熱療法の歴史や特徴、方法について見ていきましょう。

温熱療法のメカニズム

人間の細胞は42.5度(43度)を超えると死滅してしまうことを利用して、がん細胞の温度だけを上昇させて壊滅させようという仕組みです。

温熱療法の歴史

この療法の歴史は古く、「熱の力でがんが消えた」という最古の報告はなんと古代ギリシア時代のヒポクラテスの記録にまでさかのぼります。
もっと現代よりな報告では、1866年のドイツのブッシュによるものが有名です。
アメリカでは感染すると高熱を発する菌をわざとがん患者に投与し、その熱の力でがんの治療をおこなった報告が1900年に発表されています。
一般的に温熱療法が用いられるようになったのは1960年代に入ってからで、有効で安全な熱の発生方法の開発とともに、温熱効果ががんに有効であると明確に報告されはじめたことがきっかけとなっています。

温熱療法の疑問点

がん細胞だけに熱を加えることが本当にできるのか、疑問に感じる人は多いでしょう。
温熱療法ががんに効果的なことはわかりましたが、治療中に健康な細胞はどのような状況になるのでしょうか。

健康な細胞も熱が加わることでがん細胞と同じように温度が上昇します。
しかしながら、このとき血管が拡張し、血液の流れが活発になることで熱を運びだすことができるのです。
がん組織の中にある血管はこの動きができないために、熱を下げられずに死滅してしまうという仕組みです。

温熱療法の注意点

温熱療法で熱の上がったがん細胞は血管を拡張することはできなくても、なんらかの抵抗を試みることはできます。
温熱療法で熱が加えられると、熱による壊滅を最小限に抑えようと働きはじめます。
熱を加えられたがん細胞は「熱ショックタンパク」というものを作りだし、傷ついた自らの細胞の修復を試みます。
この働きをがん細胞の「温熱耐性」と呼びます。
このことから、一度目の温熱療法後すぐに次の温熱療法をおこなっても大きな効果は期待できず、熱ショックタンパクの減少を待つために間をおいて治療をおこないます。
具体的には1週間に1~3回程度にとどめられます。

ほかの治療法との組み合わせ

温熱療法は、ほかの療法と組み合わせることで相乗効果があることが知られています。
たとえば放射線や抗がん剤の効果を高める、免疫力を高めるなど、がん治療においてとても有効な働きが報告されています。
また近年では、がんの増殖や再発を予防するための休眠療法として用いるための研究も進められています。

代替療法(健康食品やサプリメント)の方法や詳細の説明

健康食品やサプリメントを用いた「代替療法」は、がんの治療のなかでは民間療法のカテゴリーに入ります。
近年はこの代替療法の安全性や有効性を科学的に評価しようという運動が広がりを見せていますが、具体的な効果についてはどのような判定がされているのでしょうか。

代表的な代替療法

代替療法として主なものは「食事療法」、「健康食品とサプリメントを用いた療法」、「マッサージ療法」、「運動療法」、精神的な活動を利用した「心理療法」、「鍼灸」などが挙げられます。
手術や抗がん剤治療、薬物療法など通常のがん治療でおこなわれる治療の代わりにおこなったり、それらの一般的な療法を補ったりするものを「補完代替療法」と呼びます。
治療後の療養生活が長くなりがちなことや、進行度によって一般的な療法が難しい場合もあることなどから、民間療法に感心を寄せる患者やその家族はとても多くなっています。

補完代替療法の効果は?

現在の研究状況では、科学的観点からがんに対し大きな効果が期待できるとは明確にいわれていません。
ただし、「効果のほどは未確定だが、がん治療において重大な損害が起こる可能性は低い」という判定がなされています。
どちらかといえば消極的な発表であり、過度な期待をもとに補完代替療法に挑むのはやめたほうが良いでしょう。
この療法は種類によっては「おこなうべきではない」という発表がされたものもあるので、性質をしっかりと把握し、補完代替療法の種類を選択することが必要でしょう。

補完代替療法に興味がある場合

自分の性格に療法の種類が合っているか、療法をおこなうなかで不快な気分にならないか、補完代替療法において治療院に通うのが苦ではないか、場所が遠すぎることはないか、治療費はどのくらいかかり、生活に大きな負担はないか、補完代替療法の専門家の意見を仰げる環境にあるかなど、さまざまなポイントについて考えてみましょう。
補完代替療法は標準的ながん治療とは視点が少し異なるために、この療法の専門家や経験が豊富な医師は日本全国にいるというものではありません。
また、場合によって標準的ながん治療への切り替えのサポートが万全かどうかも見極める必要があります。

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