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皮膚がんを詳細に:原因,症状,治療,予防,術後など

公開日: : 最終更新日:2017/05/09 がん

皮膚がんとは(概要)

皮膚がんとは皮膚に発生するがんのことです。
基底細胞がん、有棘(ゆうきょく)細胞がん、悪性黒色腫(メラノーマ)といった具合に多くの種類が存在しており、皮膚がんはこうした皮膚で起こるがんの総称ということになります。

人間の皮膚には浅いところから順に表皮、真皮、皮下組織があり、基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫は表皮内で発生します。

基底細胞がんと悪性黒色腫は表皮内の最下層にある基底層で、有棘細胞がんは基底層の一段階上の層である有棘層で発生します。

皮膚がんのなかで一番多く起こっているのは基底細胞がんであり、病巣部を手術によって除去すれば転移を起こすリスクは低く、予後は良好です。

反対に皮膚がんのなかで数は少ないものの、悪性度が高く転移、再発を起こしやすく、死亡率も高いのは悪性黒色腫です。

有棘細胞がんは基底細胞がんと悪性黒色腫の中間で、転移を起こしていない場合は外科療法のみで治り予後は良好であることが多いものの、がんが悪化し転移した状態になっていると予後が不良になりやすいといわれています。

国内で皮膚がんにかかる人は1年あたり10,000人ほどであり、この病気で命を落とす人は1年あたり1,300人ほどです。

5年生存率は基底細胞がん全体で大体95%、有棘細胞がんはステージⅠで100%、ステージⅡで96%、ステージⅢで53%、悪性黒色腫はステージⅠAで100%、ステージⅠBで100%、ステージⅡAで85%、ステージⅡBで65%、ステージⅡCで76%、ステージⅢAで61%、ステージⅢBで49%、ステージⅢCで60%となっています。

皮膚がんの原因

紫外線(UV)ダメージの蓄積が皮膚がんの最大の原因であるとされています。
ダメージは年齢を重ねるほど蓄積される傾向があり、高年齢の人はとくに注意が必要です。

紫外線以外では、慢性的な皮膚の病気が原因になることがあります。
皮膚炎、乾皮症といった病気では、絶えず皮膚の細胞に刺激が加わることになるため、皮膚がんに進行してしまうリスクがあるというわけです。

そのほか、放射線被爆、発がん性物質であるヒ素やコールタールなどと接触することにより、皮膚がんを引き起こしやすくなるといわれています。

皮膚がんの症状

主な皮膚がんの症状としては、ホクロに似たできものが発生することです。
ただ、皮膚がんは単なるホクロとは異なり、大きさや形が変化しますし、ホクロに比べて硬いことや盛り上がっているのが特徴です。

皮膚がんの種類によってもできものには特徴があります。
基底細胞がんの場合はただのホクロより色が青黒く、光沢があり、顔にできる場合が多いのが特徴です。

有棘細胞がんの場合は、ホクロに似た皮膚がんの表面が盛り上がっていて、触るとザラザラしたりゴツゴツしたりしていることが多く、表面には炎症や潰瘍が生じ、出血を起こしたり不快なニオイがしたりすることが多いです。

そして悪性黒色腫の場合ですが、ホクロに似た皮膚がんがどす黒い色をしているほか、色ムラがあるのが特徴です。

また、ホクロに似た皮膚がんと正常な皮膚との境目がわかりにくいのも悪性黒色腫で生じるできものの特徴のひとつです。

とくにホクロに似た皮膚がんのサイズが直径7mm超で、あてはまる症状がある場合には、悪性黒色腫を強く疑ったほうが良いとされています。

皮膚がんの治療法

主な皮膚がんの治療法は外科手術、化学療法、放射線療法の3種類です。

基本は外科手術で皮膚がんの切除を行なうことですが、皮膚がんが大きくなり過ぎている場合には化学療法(抗がん剤)や放射線療法(放射線照射)により、先にがんを縮小させることを目的として治療が選択されます。

また、治療を受ける人の年齢が高いことや、持病を患っているということで、外科手術を受けるための十分な体力がない場合にも、化学療法や放射線療法が行われることがあります。

皮膚がんの予防法

紫外線を浴びる量が増加するほど、皮膚がんを起こしてしまうリスクは上昇します。
日焼け止めクリームを塗布するなど、日常的に紫外線対策を十分に行なうことにより、リスクを低く抑えられるようにしましょう。

皮膚がん手術の主な合併症・後遺症

切除範囲が大きいと、手術による傷跡が大きくなりやすく、顔をはじめ切除する部位によっては目立ちやすくなります。
このほか、出血、細菌感染、痛み、血腫といった問題も、皮膚がんの手術を受けた場合には起こり得ます。

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