*

がん抑制遺伝子とは?

公開日: : 最終更新日:2016/08/16 がん


がんは私たち人間の体に巨大な腫瘍をつくり出したり、別の部位に転移したりして、最悪の場合は生命を奪う恐ろしい病気です。
そしてこうした腫瘍の形成や転移を起こしてしまうのは、がん細胞が際限なく増殖してしまう性質にあります。
がん細胞が増殖してしまうのは、たんぱく質の細胞増殖因子を生み出させている遺伝子が、なんらかの原因で傷つくことによりがん遺伝子に変化してしまうことが理由のひとつですが、もうひとつの遺伝子もがん細胞の増殖と深い関わりがあります。
それががん抑制遺伝子なのですが、この遺伝子はいったい、どのようなものなのでしょうか?

がん抑制遺伝子は、名前のとおりがんの増殖を抑えてくれるという重要な役割を担っている遺伝子です。
私たち人間の全細胞中に存在しており、細胞の異常増殖を食い止めるための細胞分裂抑制因子というたんぱく質を生み出しています。
本来、がんを防ぐために活躍してくれるはずのがん抑制遺伝子ですが、傷がつくと話が変わってきます。
がん抑制遺伝子が傷ついている場合には、がん細胞の増殖を食い止めることができなくなってしまうのです。
なお、がん抑制遺伝子といっても複数の種類があり、とくに強い力を発揮してくれているのがTP53遺伝子です。
がん化しそうな細胞を自滅させる作用がありますが、この遺伝子が突然変異を起こしてしまった場合、がんを引き起こすリスクがはねあがってしまうといわれています。

がん遺伝子はもとは正常だった遺伝子が突然変異したものですが、がん抑制遺伝子はもともと遺伝子が傷ついた状態になっている人もいます。
遺伝子は父親から1個、母親から1個受け継ぐことになり、がん抑制遺伝子が2個ある状態で子どもは誕生します。
受け継いだ遺伝子に傷が入っている場合、がん細胞の増殖をブロックすることができないという問題が起こります。
よって、両親の傷ついたがん抑制遺伝子を受け継いだ子どもは、がんになってしまう確率が2個とも遺伝子に異常がない人と比較して高くなってしまうのです。

関連記事

遺伝子のエピジェネティックな変異とは?

どうしてがんが引き起こされてしまうのかが気になり、いろいろと調べているという人は多いでしょう。

記事を読む

喉頭がんを詳細に:原因,症状,治療,予防,術後など

喉頭(こうとう)は咽頭(いんとう)と同じく、一般的にノドといわれているところです。 喉頭と

記事を読む

ウイルスが原因のがん

主ながんを引き起こす原因としては、生活習慣や遺伝といった具合にさまざまなものがありますが、細菌や

記事を読む

多段階発がんとは?

がんはある日突然発症する病気ではなく段階的に起こるものですが、このことを多段階発がんといいます。

記事を読む

上皮内新生物と悪性新生物とは

がんに関する情報をチェックしていて、上皮内新生物(じょうひないしんせいぶつ)と悪性新生物(あくせ

記事を読む

排気ガスのがんへの影響は?

排気ガスはガソリンや軽油といった燃料がエンジンで燃焼した際や、ガソリンや軽油などの燃料が化学反応

記事を読む

歌とがんの関係

がんに良いといわれていること、悪いといわれていることはさまざまですが、歌を歌うことはがんに良いの

記事を読む

アスベストって・アスベストのがんへの影響は?

アスベストは石綿(せきめん、いしわた)ともいい、天然鉱石の一種です。 現代人には天然という文字

記事を読む

笑いとがんの関係

笑うことはがんを防ぐことに効果的。 このような情報を見聞きしたけれど、どうしてがん予防に良いの

記事を読む

活性酸素のがんへの影響は?

活性酸素(かっせいさんそ)というのは、言葉のとおり活性化した酸素のことです。 私たち人間の体の

記事を読む

アレルギーを詳しくご紹介!

体内に侵入してきた異物(抗原)に排除するしくみを免疫(防御機能)といいますが、この

乾癬について

乾癬という病気は、皮膚の免疫異常で発症する膠原病(自己免疫疾患)のひとつであることが解って

花粉症について

こちらでは、花粉症対策に関する様々な情報をお伝えしています。今や国民病とも言えるほ

アトピー性皮膚炎について

日本皮膚科学会ガイドラインでは、「アトピー性皮膚炎とは表皮、なかでも角層の異常に起

リウマチ(関節リウマチ)について

ここでは、「関節リウマチ」について詳しくご説明しています。 関節リウマチはその発

→もっと見る

PAGE TOP ↑