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脳梗塞の後遺症についてのまとめ

公開日: : 頭・脳・神経の病気, 脳卒中, 脳梗塞

杖
脳梗塞が発症したことによって現れる後遺症としてまずは、運動の障害がもっともよく見られます。
脳梗塞の後遺症としてよく知られている症状が片麻痺であり、運動とかかわる神経が妨げられることによって、片側の手足だけに麻痺が起こるという状態です。
脳が障害を受けると、それに対応して左右いずれかの逆側にあたる手足だけで、麻痺が現れます。
その程度は軽いものから重度であるという場合までがあり、軽度であれば完全に回復する可能性も十分にあります。
あくまでも機能面に限って、問題がなくなるという場合もあります。
また、発声や嚥下にも障害が起こる場合はあります。
これはのどの筋肉で声を出すことにかかわる部分、物を飲み込む場合に動く部分が影響を受けていることによるものです。
脳卒中を発症している患者さんには総じてよく見られる傾向のある症状であり、発声がうまくいかないことによって会話をするにも支障が生じ、物を食べるときにはうまく飲み込むことができなくなります。
言語の障害は発声に通じるところもあるのですが、左脳の脳梗塞であると失語症を発症し言語の理解や話すこと、書くことについて不自由になるということもあります。
さらに失認や失行も起こり得るものであり、失認では左半側空間失認がよく見られます。
左側にあるものとぶつかる、食事をするときは食器の右半分に入っているものだけを食べるといったことがあります。
失行は手足の運動障害にかかわらず、スムーズに着替えることができないといったように何気ない日常動作に支障を生じるものです。
そのほか人格や精神面に変化が現れる場合もあり突然泣く、怒る、やる気がなくなるなどの変化が症状として見られます。

運動障害

運動障害は普段から自分の意志にもとづいて行われている動作に障害が生じることで、日常生活を送る上でもさまざまな支障が見られるというものです。
人は手足を動かし歩いて食べ、話すなど多くの動作をしながら日々を過ごしています。
これに支障をきたすことは、大きなストレスになります。
脳の病気である脳卒中のうち、もっとも多く見られている脳梗塞の後遺症として、運動障害はよく起こります。
この場合は顔を含み、身体の左右どちらかの側で手足が麻痺する片麻痺というかたちで見られます。
脳梗塞が発症した場合、その症状は反対側の半身に現れます。
左側の大脳に梗塞が起こると、右半身で麻痺が起こることになります。
脳と半身が逆になっている理由は、運動にかかわっている脳の神経線維が脳幹の延髄で交叉していて、逆側の手足につながっていることです。
麻痺の程度はさまざまであり、軽いものですと筋肉に重さや違和感を覚えるという程度ですが、度合いが重くなっていくにつれて手先や足先のこまかな動きが不自由になる、完全に動かすことができなくなるといったようになります。
また、自分の意志と関係なく身体が動いてしまう、止めることができないといった現象が後遺症として残る場合もあります。
このような不随意運動としては、麻痺がない側に力を入れると麻痺のある手足が勝手に動くといった例があります。
そのほか運動失調として小脳が損傷を受けることによってめまいやふらつき、バランスが悪くなってうまく歩くことができないなどの症状も現れます。

感覚障害

脳梗塞は血管が衰えてくる高齢者などに多く見られます。
脳の病気に関しては、引き起こされる後遺症についても心配されるところです。
感覚障害も、後遺症のひとつです。
感覚障害としては身体の感覚が鈍くなり、突然のしびれや痛みが起こります。
感覚神経は運動神経とつながっているため、感覚に麻痺症状が起こると運動神経も麻痺するという場合があります。
脳梗塞が起こった場所によっては、麻痺のない状態で後遺症だけが残ることもあります。
また、梗塞の部位と反対側で半身だけ感覚が麻痺し、痛みや熱なども感じにくくなることがあります。
特に手の先や足の先で感覚障害が起こっているとなると、手を使った物の操作や歩くことにも不自由がともなうことになります。
ただ、人間が実際に動作をする上では手や足の感覚だけでなく、視覚情報などもかかわっています。
たとえば物をつかむにも目で見て距離感を測った上で、筋肉が動いているのです。
脳梗塞を発症した後であってもリハビリを通じて脳が再構築されることはありますから、このあたりはリハビリで改善される可能性が十分にあります。
つまり失われてしまった機能については取り戻すことができないものの、同じか近いはたらきを残っている機能が代替するということになるのです。
これは誰がどのようになるという決まっているパターンがあるわけでなく、人間の脳で不思議とされているところでもあります。

言語障害

脳梗塞などの脳卒中に属する疾患が発症した場合については、引き起こされる後遺症についても心配されるところです。
言語障害は後遺症として、多く残り得るものです。
脳は、頭の中で考えられたことについて言葉として発する重要な伝達機関でもあります。
人は言葉を話し、ほかの人へ伝えることによって意思の疎通をしています。
言葉は自分の気持ちを相手に伝える上で、必要不可欠なコミュニケーションツールです。
ですが脳の病気を発症して、もっとも多く起こる後遺症が言語障害でもあります。
重い言語障害が残ってしまったという場合には、手に影響が出ていなければ書いて伝えるという手段もあります。
また、言葉を話すことができたとしても、ろれつが回りにくくなって話し方もゆっくりになり、そういったことから人前で話すことを好まないようになる場合もあります。
それでも言語障害を治すためには、とにかく話すことで言語を伝達する脳のリハビリにつなげなければなりませんから、たくさん話すことは大切です。
言語に後遺症が残ったとしても、言語に関して覚えることで問題がなければ、あらゆる手段を使って人に考えを伝えることもできます。
もし障害が出てしまったとしても悲観することはなく、周囲による手助けと自分から心を開くことで、障害を乗り越えて楽しく暮らすこともできるようになります。
言語障害を持ちながらも、日常生活を過ごすことができるよう努力している人はたくさんいます。

精神障害

脳の病気を発症すると、精神的にも大きなダメージを受けることになります。
精神障害を受けるほど、後遺症が大きい人もいます。
精神の症状は長引くことも多く、症状が現れれば人知れず苦しむということも少なくありません。
脳梗塞などの脳卒中によって引き起こされる後遺症である精神障害から、うつ病に至るという場合もあります。
脳の病気から精神障害にまで陥ると、完治させることも困難になります。
長くうつ病などの疾患に苦しんでいるうちに、体力面でも限界に至る可能性は否定することができません。
脳梗塞から引き起こされる後遺症としても、精神障害はもっとも望ましくないものであるのです。
ただ、それでも身体的な後遺症ではありませんから、家族や周囲によるサポートがあることによって、精神障害はもっとも完治する可能性が高いともいうことができます。
自分一人では難しいものですが、支えてくれる人たちがいることによって前向きな気持ちとなることも期待されます。
脳梗塞という疾患では心の準備をする余裕もなく、突然に倒れるという場合も多くあります。
思いがけない大きな病気を発症したという不安から、精神が病んでしまっても仕方のないことです。
自分の状況をすぐに受け止めることは難しいものですが、あせらずゆっくり状態を戻してことが重要です。
病気になると、もう普通に生活することができないとして心配にもなりますが、周囲からの手助けも励みにしてやる気を取り戻すための努力を少しずつ重ねることしかありません。

嚥下障害

脳内で血液の流れが滞ることによって発症するものであり、脳内の細胞を維持するために欠かすことのできない酸素や栄養は血液で運ばれているため、運搬する血流が滞ってしまうと脳機能とかかわる細胞も死滅してしまうのです。
特に身体の機能として備わっている反射神経系を制御している延髄の周辺は、脳梗塞の発症によって大きな影響を受けがちです。
急性の脳梗塞を発症した場合には、反射神経系が正常に機能しないという後遺症が残りやすくなります。
嚥下障害もそのひとつであり、脳梗塞に関連して引き起こされる後遺症のうち、実に4割以上という高い割合を占めています。
そもそも食べ物や飲み物を飲み込むことについては、何も考えていなくても反射神経が無意識のうちにはたらいています。
食道は食事を通す管、気道は肺まで空気を循環させる管であり、それぞれのどから通っているものです。
気道には喉頭蓋というものがあり、反射神経のはたらきによって閉じることで異物が入らないようにしています。
しかしながら脳梗塞によって反射神経とかかわる機能が障害を受けると、喉頭蓋が正常に動作しなくなります。
そのために水などの液体、食べた固形物も正常に食道まで運ばれず、気管へ入ってしまうという嚥下障害につながるのです。
異物の影響によって呼吸困難や肺炎へ至ることもあり、生命にかかわる症状を引き起こしかねないためきわめて危険です。

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