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もやもや病の原因・症状・検査・治療について

公開日: : 最終更新日:2015/04/01 頭・脳・神経の病気

もやもや病とは


もやもや病は、日本において脳の病気として最初に発見されたものです。
子どもに起こる脳卒中の原因としては、代表的なものとなっています。
発生率は10万人に対して1年間に0.35人から0.5人となっていて、患者さんの男女比は1対1.8ということで、女性に多い状況です。
世界的に見ると日本人に発症する人が多いものの、その原因についてはいまだ明らかになっていません。
発症する年齢は10歳以下のほか、40歳前後にも多くなっています。
近年まで原因が明らかになっていなかった状況の中、10%程度の割合で姉妹や母娘などの家族発症があったこともあり、遺伝子の関係が特定されました。
もやもや病には脳に流れる血液の量が不足すると発症する虚血型、脳に出血が起こって発症する出血型のふたつに大別されます。
そのほかおもに起こる症状によって頭が痛む頭痛型、痙攣が多いてんかん型、身体が不規則に動く不随意運動型、さらには無症状型というものもあります。
発症が子どものうちである場合には虚血型が多く、一過性の脳虚血発作などから引き起こされます。
長く泣き続けたときや熱いものを食べるときに息を吹きかけているとき、激しい運動をしたときなどで過呼吸になると危険です。
一方、成人してからのもやもや病については、出血型の割合が高くなります。
脳出血によって大脳に障害が起こると麻痺やしびれが残り、左側の障害であると言語障害も起こります。
症状が進行すると後大脳動脈の閉塞につながり、視力や視野の障害も考えられます。

もやもや病の原因


もやもや病は脳の病気であり、日本を含めたアジアの地域で発症する人が多い傾向にあります。
もやもや病は難病としての指定を受けていて、これまでの研究において症状を引き起こす明確な原因がわかっていませんでした。
ですが大脳の血管に異常が起こることで脳梗塞、脳出血といった症状をも引き起こす恐ろしい病気ですから、原因の究明は大きな課題だったのです。
国際研究チームによって動物を使っての実験が行われてきた中で、「RNF213」という遺伝子のはたらきを抑制することによって、頭蓋にある動脈の分岐に異常が生じるとわかりました。
そして日本人、中国人、韓国人から合計して300人の患者さんについて、同じRNF213に変異があると明らかになりました。
この変異は日本人の患者さんで90%、韓国人では79%、中国人のうち23%に共通していたものであり、2011年になってRNF213の4,810番目となるアルギニンがリジンに代わっている多型である、「p.R4810K」が原因遺伝子として発表されました。
健康に問題がない人であっても、そのうち2%から3%程度でRNF213遺伝子の変異が見られています。
そのほかにももやもや病の発病には原因があると考えられていて、何かしらの環境にも関係しているところがあると見られています。
原因遺伝子の発見によって治療法の開発も進められていくことが期待されていて、今後の研究にも注目が集まっています。

もやもや病の症状


もやもや病であるかどうかを判断するためには、症状について知っておかなければなりません。
小さな子どもであっても発症する脳の病気ですから、関連する知識は重要です。
子どもに多く見られる症状は、過呼吸によって引き起こされる一過性の脱力発作です。
大きな声で歌っているときや笛、鍵盤ハーモニカなどの楽器を演奏するときなどには、大きな呼吸をします。
そういったことがきっかけになって過呼吸が起こり、それを原因として何分間かにわたり、手足が脱力する症状にもつながります。
急に持っていた物を落としてしまう、座り込んでしまうなどの行動があったときには注意しなければなりません。
ただあくまでも一過性のものであるため、時間とともに落ち着きます。
特に子どもですと時々思いがけない行動をすることも珍しくないため、ふざけているだけといったように解釈されがちです。
もやもや病は遺伝している可能性もあるため、家族に発症した人がいるときには特に、、子どもの様子についても気をつける必要があります。
脱力のほか、意識が朦朧とする失神の症状が現れる場合もありますが、これも往々にして起こる立ちくらみであると解釈して見逃がされることが少なくありません。
一方、成人してからもやもや病を発症するケースでは、脳出血が多く起こっています。
それによって突然の頭痛や麻痺、嘔吐、意識障害などの症状も見られます。
病気の診断は多くが頭部CT検査によってなされ、早いタイミングでもやもや病がわかれば後遺症に苦しむこともなく、生活にも支障をきたさないようにすることが可能です。

もやもや病の検査と診断


もやもや病は難病として認定されていて、適切な検査と診断を受けた上で治療しなければなりません。
手足がしびれる、物が見えにくくなってきたなどの症状があるときには、気をつける必要があります。
自分だけで病気を特定するということは困難であり、症状が現れていてもなかなか病気であるとまでは認識しない人が大部分です。
よほど同じ状態が続いてから、ようやく病院を受診してみようと考える人が少なくありません。
もやもや病は脳の病気であり、まさか脳に異常があるとまで思いがめぐる人はそれほどいないのです。
遺伝的な要素の影響は大きいとわかったものの、原因がそれだけであるとまで特定されるに至っていません。
もやもや病を診断するための検査としてはカテーテル検査、頭部MRA検査が行われています。
カテーテル検査では針を挿さなければなりませんから、近年は頭部MRA検査が一般的に行われています。
もやもや病であるときには脳の血管に細くなっている部分や詰まっている部分があり、血流も低下しているために脳が通常あまり使われていない血管までを使っています。
こまかな血管の血流量が増えているために、MRAではそれらの血管がたばこの煙のように見えます。
それが、診断の下される目安になるのです。
もやもや病という診断になると、手術を行うかどうかについて決定することになります。
手術のリスクも大きいため、状態によっては薬物療法と経過観察によって治療が進められます。

もやもや病の治療


もやもや病は脳内に血管の異常があり、煙のようにもやもやとして見えるために名付けられた脳の病気です。
いったん発症すると治癒しにくい疾患であり、難病としても指定を受けています。
原因がすべて明らかになっているわけではないという状況であり、症状に苦しんでいる人も少なくありません。
治療にもさらなる的確さが求められていて、治療法として根治的なものはいまだ確立されていません。
もやもや病は自覚症状が現れるまで、もしくは少しばかりの症状があってもなかなか病気であると判断することができないという恐ろしさを持つ病気です。
おもに内頸動脈が詰まっていくのですが原因はわからず防止することもできないため、治療では症状が悪化することによって起こる脳梗塞や脳出血を防ぐことに主眼が置かれます。
脳梗塞を防ぐ目的では、脳をめぐる血流量が増えるように血行再建手術が行われます。
また、脳出血を防ぐ目的では脳が血流を補うために生成するいわゆる「もやもや血管」を減らします。
早いタイミングから血行再建術を実施することによって、その後の改善度合いはかなり違ってきます。
手術は,もやもや病の特性に着目したものであり、外頸動脈の異常がまったくないことから、外頸動脈につながっている動脈と脳の動脈をつなぐことで血流の増加を図ります。
直接吻合術として浅側頭動脈と中大脳動脈を直接つなぐ場合、間接吻合術として頭部の筋肉や皮下組織と脳を接着する場合があります。

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